治ったと思ったら、また痛みが…

誰もが経験してる“便意の波”って一体、どうして起きるの?

2006.11.16 THU



イラスト:村田らむ
電車の中や会議中など、トイレに行けない状況って結構ありますよね。便意を我慢してると腹痛が始まって、何度も痛みの波が押し寄せる…。あの“波”って、なんで起こるの? 排便しないと腸が炎症を起こすとか??

「そもそも腹痛は、痛みを感じる部分に異変があるとは限りませんよ。食物の通る消化管には、食道から肛門の5cm内側まで、痛みを感じる神経はありませんから」

そ、その声は、東京医科大学病院内視鏡センター部長の河合隆助教授! それってどういうこと!? だって、便意を我慢してると、お腹痛くなりますよ?

「それは、みぞおちやオヘソのあたりを通っている神経の束が、異変を察知し、脳に伝えることで痛みを感じているんです。便意だけでなく、例えば脇腹あたりに炎症があっても、神経の束があるオヘソ付近が痛むんですよ。虫垂炎(盲腸)の場合も、まずはみぞおち周辺が痛みますね。炎症が進むと、痛みを感じる神経がある腹膜に到達し、右下腹が痛むんです」

確かに、腹痛っていつも真ん中あたりかも。じゃあ、トイレを我慢すると、お腹痛くなったり治まったりするあの“波”は?

「それは、“蠕動運動”という働きが原因ですね。人間の体は、口から物が入ると、食道や胃、小腸、大腸などがポンプのように膨脹と収縮を繰り返しながら、食べ物を肛門へと運んでいきます。これを“蠕動運動”と呼び、通常は一定のペースと強さで行われていますが、おならや便を我慢したり、潰瘍などがある場合は、それが通過障害となるため、より強い膨脹と収縮をくり返します。その異変を、先ほどいった神経の束が察知して脳に伝達し、腹痛を引き起こすんです。また、乱れた蠕動運動は、膨脹時よりも収縮時に痛みをともないます。これが、腹痛の波の正体なんですよ」(同氏)

なるほど~。ちなみに、蠕動運動を司っているのは自律神経なので、ストレスや緊張でも周期が乱れるそう。腹痛って意外と奥が深いんですね。


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