ミクロな世界の不思議発見

人に良い菌と悪い菌どんな違いがあるの?

2007.07.05 THU

う~ん。お腹が痛い! 昨日食べたお寿司があたったか? あるいは、もしかしたらサルモネラ菌とかコレラ菌の仕業では…。いやはや考えただけでも恐ろしい。

あれ? でもビフィズス菌は健康にいいって聞くし、栄養満点の納豆も納豆菌によって作られるんだよなぁ。同じ菌なのに、いったいどこが違うんだろう? というわけで、『よくわかる菌のはなし』(同文舘)の著者、青木皐先生に聞いてみました。

「一般に、細菌、ウイルス、真菌(カビやキノコ類)の3種類をすべて菌と呼んでいますが、実はそれぞれ細胞の構造も増殖の仕方も違う、まったく別の生き物なんです。食べ物を腐らせる腐敗菌、人に有益なビフィズス菌や納豆菌は、いずれも細菌類に含まれます。細菌の話に限れば、人体には100種類以上、100兆個もの細菌が常在し、人間社会と同じように良いやつと悪いやつがせめぎ合っている状態です。たとえば乳酸菌は腸内を弱酸性に保ち、アルカリ性を好む病原菌の数を抑えてくれます。でも体が弱っていると、悪性の菌が増殖してお腹をこわすといった症状が表れます」

つまり人にとって良い菌は、悪い菌から体を守ってくれるってこと?

「それも特徴の一つですが、菌の善悪はそう単純に分けられるものじゃないんです。たしかにサルモネラ菌のように毒素を持つ菌は明らかに悪性です。しかし人にとって有害かどうかは、菌の居場所と量によっても変わります。たとえば、大腸菌は食べ物に付いて増殖すると食中毒の原因になりますが、もともと人間の腸内にも大量に棲息していて、消化を助けてくれる良い面もあります。このように同じ菌でも、その働きの良し悪しはまちまちです」

ちなみに、健康食品といわれる納豆に欠かせない納豆菌も腐敗菌の仲間らしい。ようは味方にもなれば、敵にもなるってことか。そんなところも人間社会にそっくりだなあって、この腹痛は対人ストレスが原因だったのかも!?


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