不快なあの鈍痛の原因が明らかに!

むしろ発熱よりツラい!?なぜ風邪で関節が痛くなるの?

2007.12.06 THU



イラスト・牧野良幸
吐く息も白くなり、いよいよ冬本番間近。空気が乾燥すると喉の粘膜も乾き、風邪をひきやすくなるので、要注意だ。ところで風邪をひくと、腕や脚の関節に嫌な痛みを感じるよね。あの関節痛はなぜ起こるのか、考えてみたことある? 僕らが普段「風邪」と呼んでいるものは、ウイルス感染から起こる鼻腔や喉の炎症性疾患である場合が多い。ということは、風邪のウイルスに蝕まれて、関節にも痛みが発生するってこと? 『風邪の話』(日本医学館刊)の著者であり、永寿堂医院院長の松永貞一先生に聞いてみることに。

「体内にウイルスが侵入しようとした際、『ウイルスが近づいてるぞ!』といった具合に、細胞間に情報を伝達するたんぱく質・サイトカインが、マクロファージ(白血球の一種)などの免疫細胞から生まれるんです。それとセットで、関節の発痛作用や、発熱作用のあるPGE2という物質が分泌されるんですね。そのPGE2が関節痛の主要原因だと考えられます。従って、風邪による関節痛や発熱は、ウイルス自らが体に働きかけて起こる症状ではないんですよ」(同)

まさか関節痛だけでなく、発熱までもがウイルスの直接作用じゃないとは…驚き!でも免疫細胞は、どうしてわざわざ体に痛みを与えるPGE2を分泌するんだ?

「免疫細胞は一度ウイルスを感知すると、そのウイルスから身体を守るために、サイトカインなどを出しますが、ときに作りすぎることもあるんですよ。サイトカインは産生過多になると、臓器の機能不全を引き起こすなど、逆に体に悪影響を及ぼします。そんな事態にならぬよう、免疫細胞は、サイトカインの産生を抑制する働きを持つPGE2を一緒に分泌するんですね」(同)

風邪のときの関節痛はかなり不快。がしかし、「ウイルスの侵入、許すまじ!」と体内で免疫細胞が一生懸命戦ってくれている合図だと思えば、あの痛みもガマンできる?


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