食料難時代の救世主?

宇宙食でも注目される!昆虫食のポテンシャル

2008.09.11 THU



撮影/梶山真人
昆虫を食べる=ゲテモノ食いのイメージが先行してしまう今の時代。しかし、ふるくから日本では重要な栄養源として、昆虫を調理し食べる文化があったことは知っていますか(現在でも一部地域では食べられている)? 
世界的な人口爆発による食料不足と食料価格の高騰など食の危機が叫ばれる昨今、陸上の至るところに存在する昆虫が食卓に並ぶ日も来るのでは!? 昆虫料理研究家である内山昭一さんにお話を聞いてみました。

「昆虫はまさに丸ごと食べられる総合栄養サプリメント。タンパク質や脂質、アミノ酸などのほかにもビタミンやミネラルも豊富に含まれています。そして、畜産や魚の養殖に比べて低コストで飼育することが可能なうえに、生育期間が短く生産性が高い生き物といえます。また、牛肉1kgを飼育するためには穀物10 kgが必要といったような、人間の食べる食材とエサとが競合することもない。食材として見直される日も遠い先のことではないのかもしれません」

とはいっても、昆虫を食べるという習慣がほとんどない私たちにとって、あのグロテスクな見た目にはかなりの抵抗が。

「そうですよね(笑)。しかし、熱処理などを施し粉末にして食品のなかに入れれば、比較的受け入れやすいのでは? そういった加工業者は今後出てくる可能性はあります。最近では、宇宙空間においての農業の可能性を模索する、山下雅道教授らの研究チームが『火星への有人調査を行うときに必要なタンパク、脂質源は宇宙船内で自給自足できるという面からも昆虫が一番適している』との研究結果を発表しました。実際に宇宙食の献立のなかに昆虫の粉末を使用した料理を組み込むなど、昆虫の栄養価への注目は高くなりつつあります」(内山さん)

人間は根源的に動植物の生命をいただいて生きているもの。肉や魚と同様に昆虫を食材として食べるといった発想はそれほど奇異なことではないはず。そう考えると、昆虫は近い将来の食料を担う新たな助っ人なのかも!?


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