筋肉みたいにトレーニングできる?

「内臓は鍛えられる」説の真偽を聞いてみた

2008.11.20 THU



イラスト:もりいくすお
25歳にもなると、「胃がもたれやすくなった」とか「食べ過ぎるとすぐに下痢になる」といった、内臓の衰えを妙に実感したりしませんか? 体力や筋力ならこの年になってもトレーニングで向上しますが、同じように「内臓を鍛える」ことはできないのでしょうか?

「いいえ、内臓を鍛えることは基本的に無理ですね。内臓は筋肉とは別物ですし、そもそも自律神経に支配されているため自分の意思で動かすことができません」

とは、さとう消化器内科クリニック院長・佐藤栄一先生の談。のっけからの全否定ですが、たとえば暴飲暴食すると、普段より内臓がよく動いて結果的に機能が高まるなんてことにはならないんですか?

「お腹が不調になる理由の大半は、『消化力の不足』。だから内臓に許容以上の負担をかける行為は避けた方がいいでしょう。とくに脂肪は分解されにくいので要注意。それに、人の内臓は使えば使うほど疲弊していくという、残念な一面もありますので」

消化不良を起こすと食べたモノが胃に残って胃もたれの原因になったり、未分解のまま腸に流れて下痢の原因になるそうな。

「消化力には個人、または民族の遺伝的特徴によって差があり、たとえば、すい臓から分泌されるリパーゼやトリプシンといった消化酵素は脂肪やタンパク質を分解しますが、日本人はもともと農耕民族で穀物が主食だったため、肉を主食としていた欧米人よりもこの働きが弱い傾向にあるんです。私たちが肉や脂分を多食するようになったのはここ数十年の話。現在の肉中心の食生活に内臓機能が遺伝的に適応するまでには、まだ3~4世代はかかると思いますよ」

なお、アルコールを摂りすぎるとすい臓の機能に悪影響を及ぼし、消化力全般にダメージを与えてしまうとか。内臓を健康に保つには、肉と脂、そして酒を控えるのが一番なもよう。ん? なんだか僕らの好物ばかりが並んでますが。とりあえず暴飲暴食はやめるということで、内臓への気遣いを始めてみませんか?


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