なぜかフトンのなかよりキモチイイ――

電車の居眠りが至福なのはいったいどうしてなの?

2009.02.12 THU



写真提供/AFLO
寝過ごしたら知らない駅。なんて失敗、皆さんもあるでしょう?なんで電車に乗るとあんなに眠くなるのだろう。実際、電車の中で寝ている人が多いこと。その理由を足利工業大学睡眠科学センター長の小林敏孝教授に聞いた。やっぱり、あの振動が原因ですか?

「要因としてはあるかもしれません。単発の振動は脳には刺激を与えますが、周期的な振動は脳が慣れてしまうので、ゆりかごに近い状態になるんですね」

確かに赤ん坊はゆりかごや抱っこで、適度に揺られる方が寝付きがいい気がする。

「でも、電車の中で寝る一番の理由は睡眠不足。日本人の平均睡眠時間は欧米人より1時間も短い。忙しい人は6時間を切るのでは。欧米では治安の問題もあるのでしょうが、電車で寝る人は珍しいそうです」

先生の話を聞いて、8時間以上寝てから電車に乗ってみると、確かに寝ませんでした。でも、電車で寝るとすごくスッキリして気持ちいいんだよな。

「電車での睡眠は浅いので、脳自体は活動を止めていません。ですから、サッと気分よく起きられます。もう一つ、降りる駅などを気にしているので、心理学的にいうと、注意睡眠と呼ばれる状態になっています。これは外部の刺激に注意を払いながらとる睡眠で、熟睡ではありません。遅刻できないときに目覚まし時計より早く起きるのも注意睡眠ですよ。逆に熟睡状態のときは脳も休んでいるので、血圧や脈拍も下がっています。この状態で起こされると非常に寝覚めが悪くなります」

ちなみに、駅を乗り過ごすほど電車で熟睡した僕は、なにか問題があるのでしょうか?

「かなりの睡眠不足で、脳が睡眠を要求したのでしょう。それで、短時間で深い眠りになったのです。睡眠が極度に不足すると、自分が気づかないうちに寝てしまう。この深い睡眠が精神的な疲労を解消するのです」

電車の中で熟睡してしまうアナタは極度の睡眠不足。ストレス軽減のためにも、今日は早く寝てみては?


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