今日から始める“エコモテ”生活

第1回 “マイ割り箸”でモテる!

2009.03.17 TUE

今日から始める“エコモテ”生活


イラスト/沼田光太郎 見よ、この吸着力! ツルツルのプラスチック製箸よりも、麺類やお豆さんがつかみやすい。それが上質な国産割り箸の特徴だ。いろんなお豆さんをつかんじゃうぜ!

“国産”の割り箸…実はエコモテ・プロダクトだった!?



「割り箸王子様~」

ある日のランチタイム。今日も女たちが
弁当を持ってボクの周りにハーレムを作る。
ボクはおもむろにポケットから細く、長く屹立したエコ割り箸を取り出す。すると女たちは瞳をしっとりと潤ませてソレを凝視するのであったみたいな! あぁ、たまんね! モテモテだよ、お母さ~ん!
初回から完璧なイメージが描けたところで、さっそく環境に良い割り箸とやらを検証しにいってみよう。

そう、今回のキモとなるのは環境に良いと噂される幻のようなモテ割り箸だ。
が、しかし。割り箸といえば、森林破壊の元凶であるといわれていたハズ。
とすると、それはよほどかっこいいエコな割り箸に相違ない。

そこで僕は、その割り箸の開発に携わっているというNPO法人、
「JUON(樹恩)NETWORK」の事務局長、鹿住貴之さんを訪ねてみた。
「おじさーん、モテモテになる割り箸く~ださーいな~」
「モテモテ? うちで作っている樹恩割り箸ならありますけど」
あっさりゲット! だけど、グフフ、これ!?
つか普通すぎて全っ然、モテなそうなんですけど!(爆)

「この割り箸は、日本の荒廃した森林を整備する過程で生まれた、間伐材という本来なら捨てる木を使用して作っています。つまり、放置された森林を手入れすることで、環境を守るために作られた割り箸だということもできるんですよ」

ん? えーと。そもそも、割り箸を使い過ぎだから森林が減少してるんじゃ?

「現在、日本で使われている割り箸は年間260億膳近くですが、そのうちの98%は輸入されていて、なかでも99%を中国からの輸入に頼っています。中国では現在、国土の砂漠化が問題になっており、その意味では割り箸は森林資源を消費しているといえるでしょう。ただし、中国で割り箸生産に使われる木材の量は、同国の全木材使用量のなかではそれほどの量ではないともいわれています」

なるほど割り箸は、安価な中国産の独走状態だったのだ!
調べてみると、いま中国では年間400億膳もの割り箸が生産されているらしい。
現在では日本以外にも日本食店がある韓国など各国に輸出され、
中国国内でも使用習慣がグングン広まっているんだとか。

「一方、日本国内の森林は過疎化や林業の衰退によって、手入れが行き届いていません。日本の国土面積に対する森林の割合(森林率)は67%で先進国では第2位ですが、それだけの森林資源を持て余している状態なんです。特に日本の森林面積の4割を占める人工林は、もともと人が木材として利用するために植えたものですから、人の手で定期的な手入れをしないと徐々に荒廃していき、倒木や土砂崩れが起こる可能性も高まります。そこで、私たちは余分な木を間伐したり枝打ちすることで森林をメンテナンスし、そこで生まれる間伐材を割り箸に加工しています」

もともと、森林保全の役割は林業が担っていたんだけど、国産材木の需要が減ることで
林業が衰退し、その結果、日本の森林は荒れ放題ってことになっているらしい。
ちなみに最近では割り箸以外にも家具や文房具、カートカン(飲料用の紙容器)などにも間伐材が利用されるようになってきたとか。なるほど。手付かずだった間伐材が商材として流通すれば、間伐は促進され、それが森林の保全につながるというわけだ!
つまり、国産の割り箸を積極的に使い林業を活性化させることが、新時代のエコ。
マイ箸ならぬマイ割り箸を持つことが、エコモテにつながるぅぅぅ! というわけだ。

よ~し、ボクもJUON NETWORKの森林ボランティアに参加して、
国産割り箸を大量にゲット地球にやさしい男としてモテまくってやる!
レッツ・エコ~~!
撮影/磯部 淳 間伐のワンシーン。倒したい方向に印をつけるように、のこぎりで切断するギリギリまで刃を入れていくという、おいしい役目をいただいた筆者。倒すときは、木の中心部に回した縄を思い切り引っ張る!

国産割り箸の材料をゲット!? 土と汗にまみれた間伐体験!



幻のモテ割り箸。それは、放置されて荒れた日本の森林を整備することで生まれる国産間伐材を使った割り箸のことだった。ならば、自ら森林に出向き森林整備のお手伝いをすれば、その素敵な割り箸をお裾分けしてもらえるかも!?

そんなわけで、3月初旬の日曜日。NPO法人「JUON NETWORK」が主催する森林保全活動のボランティアに参加させてもらったボク。今日は、奥多摩の森林で「間伐」や「枝打ち」を行うらしい。
朝9時、現地に集合するやいなや、のこぎりやロープを装備して目的地まで登山! 普通のハイキングコースとは様相が違う急斜面をジグザグに登っていくと、5分もたたないうちに、ボクはジーパン&スニーカーというカジュアルウェアな自分を呪うことに。そしてふと、頭に疑問がよぎる。

これ、本当にモテにつながるのか? つか、森林ほっといてもよくね?

あ、心が折れそう!
そこでボクは、JUON NETWORK事務局長の鹿住さんに聞いた話を思い出すことに。

「間伐は、単純に木を切って間引いていく作業です。ただ、過密になり暗くなった森林に光が入り、下層の木が豊かに育つという重要な意味があるんですよ。二酸化炭素の吸収率も高まり、温暖化防止につながるともいわれています」

1本の木を切ることが、森林全体に、ひいては地球環境にとってプラスになる。
伐採は森林破壊だと決めつけていたボクは、まさに「木を見て森を見ず」状態だった。
そして、間伐した木を割り箸として有効利用できるのだから、これぞ一石二鳥だ。
よ~し、やる気が出てきた! オレ、木切るよ! お母さ~ん!

そんなわけで約30分後、作業エリアに到着。
およそ15人のメンバーで、まずは枝打ちを開始。
縄を駆使して木に登り、余分な枝をのこぎりで落としていく作業。
これ、忍者気分が味わえて意外と楽しい。
ボクは1時間半近く費やして、2本の木をキレイにしてあげた。
初めてにしては上出来な成果だとかへへ、涙が出てきた。
スギ花粉のせいかな。

昼食後、いよいよ間伐の時間。
4~5人のチームにわかれて、成長が遅れている痩せた木や、
傾いていたり、曲がっていて周りの成長を邪魔している木を、
のこぎりと縄を使って慎重に切り倒していく。う~ん、思っていたより地味!
BUT! 超ハードワーク!
2時間以上を費やして、ボクのチームが倒せた木は2本。
今日倒した木はそのまま山に並べて、歩道として有効利用されるそう。

作業終了。
ひと息ついて、見上げてみると木漏れ日がさしていて、来たときよりも
ちょっとだけ周りの景色が明るくなっている気がする涙があふれる。
うん、スギ花粉のせいに違いない。

かくして、ボランティアに参加し、日本の森林保全に貢献したご褒美として、
特別に「樹恩割り箸」をごっそりといただいたボク。
あとは、これを使ってモテるだけ!
ふふふ、ははは、だはははははははっ!!


~3日後~
女子「ヤダー、さっきのコンビニ、割り箸つけてくれなかったみたい!!」
ボク「あ、これ使いなよ。これは国産の間伐材を使っててね」
女子「いや、予備の割り箸を持ってるんで全然大丈夫です!」
ボク「だから、これは国産のねちょ、待ってよ~」 エコでモテるスタイルを追求していく本コラム。
第1回は国産間伐材製の割り箸の可能性に注目し、
モテ獲得を狙ってみました。
いまのところモテてませんが、時間の問題でしょう。きっと。

さて、「樹恩割り箸」は大学の生協食堂などを中心に卸されており、
基本的に一般販売はされていません。
ただ、「樹恩割り箸」ではなくても、ちょっと値が張りますがインターネットなどで割り箸の専門店から国産の割り箸を購入することは可能です。
また、思い切って森林ボランティアに参加してみるのも、僕らにできる立派なエコ・アクション。花粉症の方にはオススメしませんが。

今回は割り箸にかかわる問題やJUON NETWORKさんの活動のほんの一部分しか取り上げることができませんでしたが、読者の皆さんにとって、改めて割り箸のことを考えるきっかけになれば幸いです。

そして願わくば皆さん、ボクにエコでモテる方法を教えてください!!
ご自身の体験談、ご意見やご感想、もちろん愛のメッセージも
皆さんからの投稿をお待ちしております!

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