今日から始める“エコモテ”生活

第2回 “ゴミ拾い合コン”でモテる!

2009.03.31 TUE

今日から始める“エコモテ”生活


ゴミ拾いのボランティアが脚光を浴びているということは、“ひろいびと”がモテるということに他ならない。 イラスト/沼田光太郎

自分の街をキレイにしたい単純な動機があればいい!



汚れちまった街並みに、今日も俺はゴミ拾う。
汚れちまった街並みに、ポイ捨てダメだぜドンチュノウ?
そうさ、俺はさすらいのひろいびと。
お嬢さん、いっしょに来るかい?

来るわけないか! そもそもゴミ拾いってモテんのか? ホントにヤングに人気なのか? なんで貴重な休日にわざわざ街に出て、他人が捨てたゴミを拾ってまわらなくちゃいけないんだ? あーもうやってられっか! でもモテたいんだよーう! お母さ~ん!

というわけで、ボランティアの意義を考えてるうちに若干パニックに陥ったボク。石川県立大学で環境倫理学や資源リサイクル論を教える高月 紘教授に聞いてみました。あの~、モテたいのにゴミ拾いボランティアへのモチベーションが全然湧いてこないんですけど!

「では、まずは不法投棄などで問題になっている産業廃棄物と、街でポイ捨てされる生活ゴミと分けて考えてみましょうか。前者は腐敗などによる近隣への衛生面での悪影響にはじまり、やがて水質や地質に重大な環境汚染を引き起こす可能性があります。一方、後者の場合、タバコのフィルターやビニール袋、プラスティック製品など、街でポイ捨てされた生活ゴミの一部がやがて海に流れ出て、それを飲み込んだ海洋生物に悪影響を与えているという調査結果が出ています。確かに大きな問題なんですが、でもこちらは地球環境を変えるほどの深刻なダメージを与えているというレベルではないんです。そこを理解したうえで街のゴミ拾いボランティアの意義を考える方がいいでしょう」

なるほど、分別して考えるわけですな! ゴミだけに!
でも、街のポイ捨てゴミが環境に大して悪影響ないんだったら、余計ボランティア参加のモチベーションが。いや、モテたいはモテたいんですけどね。

「街のゴミ拾い活動に必要なのは自分が住んでいたり、かかわりのある街はキレイな方がいいといった、非常にシンプルな動機なんです。部屋でも会社でも、自分が活動する場所はキレイな方が気持ちいいですよね? どんなボランティア活動にもいえることですが、参加してそれを続けるためには自分にとっていかにリアリティがあるかが大事なんです」

うーん、お母さんとか上司とか後輩とかに怒られて、たまには仕方なく掃除するけど、確かに身の回りがキレイになるのは気持ちがいい。しかも、女子と一緒にお掃除できるのなら一石二鳥。
実はここ1年の間に、横浜市に「ポイ捨て・喫煙 禁止条例」に基づき計4000円の罰金を払っているボク。我ながらかっこ悪いッス。あぁ、なんか生まれ変わりたくなってきたよ。

「ただゴミを拾うだけよりも、街に使い捨てされているゴミを意識して、そういったゴミを出さないためにはどうしたらいいのかを考えることが大切です。例えばレジ袋をもらわないようにしたり、水筒を持ち歩いてみたり、そういったことをゴミ拾いボランティアの参加者同士で話し合ってみるだけでもひとつの意義になります」

ポイ捨てゴミだって、元をただせば『大量生産・大量消費・大量廃棄』の産物。化石燃料の枯渇問題や森林破壊が問題になっていることを考えれば、たとえポイ捨てゴミが直接的には環境破壊や環境汚染につながらないとしても、それが生まれる過程にはやはり問題がありそうなことはわかる。街のポイ捨てゴミを意識して、そもそもどうすればゴミを出さないかを考えることは、環境負荷を減らした社会を考えることにつながるというわけだ。

なんだかものすごくエコ・モテの階段を上ってる気がしてきたぞ。
すべては、ゴミ拾いボランティアに参加することから始まりそうだ。
よし、いい感じでヤル気が湧いてきた!
オレ、ゴミ拾いに行くよ! お母さーん!
ホント、女子との共同作業は楽しいですな! 撮影/玉井幹郎

ゴミ拾いはイマジンだ!ありがとう、ジョン!



「自分の街ぐらい自分でキレイにしとこう」。そんな気持ちを持った人たちがたくさん集まれば、街をキレイにすることは可能かもしれない。実際に渋谷の街でゴミ拾いボランティアを続け、成果を上げている人たちがいる。NPO法人「グリーンバード」だ。ある日の朝9時30分。ヤングの参加者の多さから一部ではゴミ拾い合コンとささやかれるその活動に参加するためにボクは集合場所のオシャレタウン表参道へ。そこで見たものは! 参加者57人中40人が女性という、目もくらむようなまばゆい光景だった!! しかも、20歳前後のギャル、ギャル、Oh,ギャル!

2003年に誕生したNPO法人「グリーンバード」は、原宿・表参道を中心に街のお掃除活動をもう5年も続けている。ホームページを通して「ゴミやタバコをポイ捨てしない」と宣言すれば誰でも参加できるという取っ付きやすいスタンスで、いまでは都内各所だけでなく福岡や長崎、パリにまで活動の輪を広げている。噂には聞いていたけど、まさかここまで参加者が多いとは、恐るべし、エコパワー! ビバ、ゴミ拾い! ありがとう、ゴミ!

この日はふたつのチームに分かれて原宿・表参道を歩いてお掃除。「表参道チームは毎週3回活動しています。最近は渋谷も本当にキレイになってきましたね」と、グリーンバード副代表の大沢真輝さん。長身のナイスガイだ。大沢さんによると、「ここで生まれたカップルも多いんですよ」とか。なるほど、聞けばひとりで来た初参加の学生さん、サークル的なノリの女子大生たち、仕事の休みを利用して参加している看護師のお姉さんなど、年齢も職業も実に様々。渋谷に住んでいなくても学校や勤め先が近所だったり、何かをしたいと思ったのがきっかけでグリーンバードの存在を知って、楽しそうだから参加してみたという人が多いみたい。

これだけ周りに女子がいれば、ゴミ拾いも楽しい。同じ作業をしていれば、会話だって自然に生まれてくるってものだ。「いやぁ、今日はいいゴミ日和ですね。ふひ、ふひひひ」「?」。まぁいいさ。そういうこともある。オレはナンパしに来たんじゃなくて、ゴミを拾いに来たんだ。そう、地球上からすべてのポイ捨てゴミがなくなる日が来ることを想像しながらね。わかってるよ、ジョン。イマジンするってのは、そういうことだろ?
参加者の集合写真。表参道チームは毎週3回もお掃除活動をしているらしいが、それでもわずか2時間でこれだけのポイ捨てゴミが集まる 撮影/玉井幹郎
やがて、おかしなテンションのボクを見かねたのだろうか、大沢さんから「植え込みのなかに空き缶や紙くずが隠れているんです」とアドバイスが。あ! 本当だ、あるわあるわ。雑誌に傘にエロDVD(巨乳系/5本)、さらにはガチャガチャの機械まで。これってもう「ポイ」ってレベルじゃなくね? なぜか再びテンションが上がるボク。なんだか宝探しみたいな気分になってきたよ。あぁ、ゴミ拾い、意外と楽しい。

気がつけば、およそ2時 間の活動で、45リットルのゴミ袋がなんと10袋も満杯に。それを全員で分別して、決められたゴミ捨て場に持っていき、活動も無事終了。もはや、いったい 何本タバコの吸い殻やジュースの空き缶を拾ったかわからない。ギャルとは仲良くなれなかったけど、そのかわりに、どうやらジョンの境地に一歩近づけたみた いだよ。あははは。

って、モテないままで終われるか!
聞けば、ボクの地元・横浜ではまだグリーンバードのチームがないらしい。 ならば、ゴミ拾い未開の地で先駆者としてモテるしかない。そのために、今日からグリーンバードに参加することを決心したボク。そしていつか横浜での「グ リーンバードアサハラヒの横浜コラボレーション」を開催すべく、修業に励むぞ。開催が決まった暁には、必ずやここで発表させていただきますね。
オレ、がんばれ!! 理屈も大事だけど、やっぱり現場に行けばわかることが
たくさんあるんだなぁと実感。
前回からの取材を通して、エコ童貞のボクが学んだことです。
エコや環境問題は知れば知るほど複雑で、
正直いったい何が正しいのかわかりにくいんだけど、
シンプルな問題意識さえ持てば、
こんな自分でも活躍できる場所がたくさんあります。
皆さんも、巷でエコだといわれていることを、
とりあえず試してみるのはいかがでしょうか。
恐らく、女子が魅かれるのは複雑な知識よりも行動力っぽいですから!
ボクも行動派としてエコ筋を鍛えるべく、しばらく本当にグリーンバードに参加し続けるつもりです。
※その姿はグリーンバードのHPで監視していただけます

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