男27歳・結婚ってどうよ?

第11回 不況で結婚は増えるの? 減るの?

2009.04.13 MON

男27歳・結婚ってどうよ?

女の人は理想ばっかり高くて・・・
結婚指輪もやっぱいいものを欲しがる。

自分のお財布事情も考えて欲しいです。

自分は二人で15~20万が妥当じゃないかと考えています。

投稿者:You(男性/22歳/静岡県)

結婚にまつわる指輪は一生の思い出として大切に考えたいと思う一方で、
現実的には予算の壁は存在するもの。

未曾有(みぞう)の不況といわれる昨今は、
どうしても経済的な不安から、結婚関連の行事に対しても、
これまで以上にシビアになる方が増えるのかもしれません。

そこで今回は、不況が具体的に結婚にどのような影響を及ぼすのかを探り、
現在の日本における結婚事情を俯瞰してみたいと思います。
イラスト/後藤亮平(BLOCKBUSTER) 不況になると男性は結婚に対して奥手になってしまうもの。女性の求める条件が普段以上にハードルの高いもののように聞こえるのは決して気のせいではなさそうだ

欧米では特に影響はないようだけど…日本では不況は結婚を減らしちゃう?



会社の仕事が減りつつある、ボーナスがカットされた。昨今の景気の低迷を肌で感じている人も少なくないことでしょう。

このような状況下では、経済的な余裕が生まれないことによるR25世代の結婚離れがどんどん進んでしまうのでしょうか? あるいは、二人の収入を合わせることで、生活をラクにしようという結婚推進の考え方が増えるのでしょうか?

『「婚活」時代』の著者で、家族社会学の専門家でもある山田昌弘氏はこう説明します。

「不況は、基本的に一人暮らしの男女にとっては結婚推進要因となり、親と同居している独身者、いわゆるパラサイトシングルにとっては、結婚を控える要因のひとつとなります。日本の場合は若年層、特に女性にパラサイトシングルが多いので、不況により結婚が増えることはないでしょう」

なぜ、若年層の女性にパラサイトシングルが多いと、結婚が増えないのでしょうか?

「日本では男性が女性を養うという、女性の経済的依存の文化が根付いています。よって、親もとにパラサイトしている女性は、結婚をすると依存する相手を親から夫へ替えるわけです。しかし、不況で生活が安定しない夫のもとでは、親元にいたときのような依存ができなくなり、自分の生活が苦しくなってしまいます。そのため、不況時は親もとを離れない女性が多くなり、若年層の結婚が増えないのです」

ということは、経済的な不安を抱える男性(というか僕!?)は、実家暮らしの女性よりも一人暮らしの女性のほうが結婚しやすい状況だ、となるわけですか?

「そうとも言い切れません。現在、一人暮らしをしている独身女性は、高収入で経済的に自立している人が多く、彼女らは自分以上の男性を結婚相手として求める傾向が強い。つまり、一人暮らしは実家暮らし以上に、結婚へのハードルの高い女性が多い傾向にあるんですよ」

そんな。結局、不況下では男女とも結婚願望はあるものの、それぞれの需要と供給が一致しないため、結婚は進まないということなのでしょうか。

ちなみに、現在は世界各国を不況の波が襲っていますが、低所得でも成人になると男女問わず独立する欧米では、結婚して共働きになった方が経済的に支え合えるため、不況が結婚を控える要因にはならないそうです。

「『成人後も所得が低ければ実家にパラサイトする』『男性が女性を養う』。この精神的に自立しない文化はアジア特有のもので欧米にはありません。日本でも女性の社会進出はかなり進んできていますが、この文化は根強く残っています。これが変わらない限り、不況が終わり多少好況になったとしても、結婚の状況は今とあまり変わらないでしょうね」(山田氏)

結婚したくても、できない。こんな声が増えているのは、低所得の若年層が増えたためといわれる一方、国民性というのもひとつの要因になっているのかもしれません。
写真提供/らんぷり~る 奈良県と連携して婚活パーティーを開いているレストラン「らんぷり~る」。こちらでは、月1回のペースで同様のパーティーを開催しているそうだ

不況下における都市と地方 その結婚事情の違いとは?



結婚に踏み切る最も大切な要素のひとつ「経済力」。これが不安定になる不況下では、社会全体として結婚を控える動きが強まるのも無理はありません。

ただ、不況下で結婚が進まないのは、どうやら経済力の低下だけが原因ではないようです。

「不況になると、男性は経済的な不安から結婚を控え、女性は安定を求めて婚活に走る。しかし、経済的な安定を保証してくれる結婚相手はごく少数です。婚活してもミスマッチになり、なかなか成果が上がらない。これは、結婚適齢期の男女が多数集まる都会においての結婚事情です。地方では、不況になると仕事が激減し、若者が都会へ流れてしまいます。そのため、男女比のバランスが崩れる県が多く、地元にいても結婚の対象となる若い男女がいないというケースが少なくないのです」(結婚ジャーナリスト・白河桃子さん)

昨今、地方自治体がお見合いパーティーや合コンを開催するケースは珍しくなくなりましたが、各地域とも若年層の絶対数が少ないため、参加者の顔ぶれに変化がなく、表立った成果を上げていないのが実情なのだとか。

「やはり婚活パーティーの活性化には参加者のシャッフルが欠かせず、地域に人をたくさん呼ぶことが重要になってきます。人が集まるということは、その地域に仕事があるということ。そういった意味では、不況下でも地域独自の雇用を創出することが結婚対策のひとつといえるのです」(同)

最近、都会でも注目されていますが、農業はまさに地方の仕事。現在では多くの地方自治体やNPOが就農の斡旋に加え、農村の男性と都会の女性とのお見合いイベントなども開催しているそうです。
画像提供/料理通信社 「結婚自然到達率」が急下降した現在は、まさに「結婚氷河期」! 結婚氷河期をのりきるための「婚活」ノウハウを、コミック+テキストで完全網羅した一冊(997円+税)
一方、雇用の創出とは異なるアプローチで参加者のシャッフルを試みる自治体もあります。

ひと月に30回もの婚活イベントを行うことで話題になった奈良県では、県と地元企業が連携して婚活パーティーを開催しているそうです。婚活パーティーを開催しているレストラン「らんぷり~る」の久保田耕基さんからは、次のようなお話がありました。

「奈良県では、不況の影響で都会に人が流れること以上に、婚活に恥じらいや抵抗を持つ人が多いため、婚活イベントに人が集まらない状況が続いていました。そこで県は、若者の婚活に対する意識改革を行うことで新たな参加者を増やそうと考えたのです。婚活のイメージアップや一般化を図る目的で、婚活イベントの回数を増やしたり、姉さん女房を見つけるイベントを企画するなど、世間に注目されるような婚活事業を行っていったんです」

これらの試みが世間で注目され、奈良県には結果的に県外からの婚活者の流入もあったそうです。ただ、県内には依然として婚活に消極的な若者も多く、県民に対する婚活の意識改革はこれからも続けていく必要があるのだとか。

結婚適齢期の男女が少ない点が、婚姻数が増加しない最も大きな要因とされる地方の結婚事情。どうやらその背景には、不況の影響に加え、そもそも婚活する男女が少なく、都会と地方の「婚活への意識格差」もあるのではないでしょうか。 これまでは、結婚に入れ込む僕の暴走記事が多かったですが、
今回は一歩引いた目線で結婚の現状を見てみました。

そこで気づいたのは、
環境によって結婚にまつわる問題が異なるという事実。

東京で暮らす僕らの悩みと、地方の同世代のそれは
まったく別のものだったんですね。

さて、今回最も印象に残っているのは、
山田昌弘氏の「今後の日本の結婚数の増減は、
結婚文化の欧米化がポイントになる」というお話。

欧米のように、
共働きで家事や子育ても二人で分担するような文化になれば、
経済面を基本的に男性だけが支えるというリスクを軽減できるわけです。

とはいえ日本では、
まだまだ出産後の女性が社会復帰しにくい環境といえ、
欧米スタイルに移行するのは現実的に相当困難であるのも事実。

もしかしたら社会全体で、
結婚・出産の現状を問題視しつつも、
最も適した解決策が見つからない、
というのが現在の日本なのかもしれません。

読者のみなさんは、
日本の結婚文化が今後どのように変化していくべきだと思いますか?

これはとても難しい問題だと思いますが、
皆さんのお考えをぜひ教えてください!

あわせて今回のテーマ「不況と結婚」について、
とても身近に感じるエピソードなどがありましたら、
そちらの投稿もお待ちしております。

よろしくお願いします!!

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