都心に“自分の城”を持ちたい!

第2回 家を買う or 借りる、どっちがお得?

2009.07.13 MON

都心に“自分の城”を持ちたい!

ずーっと家賃を払い続けるのって、お金がもったいないだけなの?



家を買うには莫大なお金が必要です。かといって、ずっと賃貸に住んで家賃を払い続けているのも、なんだかもったいないような気が…。気づいたら、「家が買えるぐらい家賃を払ってたな…」なんてことも、あり得そうですよね。

そこでズバリ。「思い切って家を買う」と「賃貸物件に住み続ける」のはどっちが得なのか? ファイナンシャルプランナーの久谷真理子さん(プラチナコンシェルジュ)に伺いました。

「生涯で支払う住居費は、買う場合でも借りる場合でも、実は大きな差はありません。家を買うには頭金などの初期費用がかかりますが、ローンを払い終えてしまえば出費はグッと減ります。それに対して賃貸は、老後もずっと家賃を払い続けなくてはいけません。要は、先にある程度まとまったお金を支払ってしまうか、家賃として一生涯ずっと定期的に払っていくか、ですね」

たとえば50年後、年金制度とかもどうなるかわからないし、定年退職後に毎月家賃を支払うのはちょっとキツイ気がします。住居費に大きな差がないなら、ずっと賃貸に住むよりも買っちゃった方がいいんですかね? 老後も楽できそうですし。

「ただし、これは『買い替えしない』という前提でのお話です。買い替えをしようと思っても、住んでいた家が希望通りの価格で売れる保証はありませんよね。売却にはコストもかかるし、購入時のコストも新たにかかりますから、生涯住居費は賃貸より高くなる可能性もあります。それから、修繕費がかかることも忘れないようにしましょう。賃貸なら給湯器や備え付けのエアコンが壊れてもオーナーさんが直してくれますが、持ち家の場合はすべて自己負担。リフォームが必要になると、金銭的負担がまたかかってきますね」

うーむ。そう聞くと、やっぱり賃貸の方が得な気がしてきました…。

「ただ、賃貸でも家賃の高い物件に住み替えればお金がかかってしまいます。引っ越しを繰り返せば、礼金などの負担もばかにならないですよね。賃貸か購入か、計算だけで選ぼうとしても現実には難しいのです」
FPの久谷さんいわく、「独身で買う場合は、売りやすい、貸しやすいといった条件を備えた物件がオススメ」だとか。確かに、独身時代と結婚後の生活では、住まいの条件も違ってきますよね…
なるほど。自分のライフスタイルに合わせて考えるしかなさそうですね。とはいえ、その見極めって難しそう…。

「でも、長期ローンを無理なく組めるのは若い世代ならではの特権です。ある程度、将来設計ができて、家に対する目的意識がハッキリしたら買っていいと思います。ただ、共働きの夫婦で子供が生まれたら、育児に時間やコストがかかりますから、使えるお金が変動することは頭に入れておいてくださいね」

うーむ。独身のボクにとっては新鮮な話ばかり。とはいえ、男子たるもの「自分の城」への憧れはあるわけで…。ひとまず、身近な目標を「家を買うこと」とする前に、「早く将来設計ができるようになること」に設定したいと思いました。

家を買った方がいい人、借りた方がいい人の境界線はどこ?



R25世代の中には、「もし彼女と結婚したら、どんな家に暮らそう?」なんて、妄想しながらニヤニヤしている人もいるのではないでしょうか。さらに、独身のうちから「一国一城の主になりたい!」…と考える人も、少なからずいるのでは?

結局のところ、家を買った方がいい人と借りた方がいい人の違いはどこにあるのでしょうか? 結局は収入の問題なの? 住宅ライターの大森広司さんに伺いました。

「収入が安定していて、堅実な暮らしができる人は買った方がいい。支出の多い派手な暮らしをする人や、収入の少ない人は買わない方がいい。世間一般にはこういわれます。でも、私はそんなことはないと思っています」

えっ、それってどういうことですか? 収入が安定している=安心して住宅ローンを返済できる人が家を買えるんだ、とばかり思っていたのですが。

「家を買う=お金がかかるとは一概にいえないからですよ。たとえば、都内のマンションなどは家賃も高いですから、お金に余裕があるからこそ賃貸暮らしができるという考え方もできます。反対に、収入が少ない人や貯金が苦手な人は、思い切って買ってしまった方が、暮らしが安定する場合もあります。特に、都心のマンションは資産価値が高いこともありますから、それを購入してローン返済をすることは、自らに貯金を強制することにもなります」

たしかに、思い切って家を買うことで、「もっと仕事、がんばろう!」と精神的な支えになることもありそうですね。

「あとは、『家に何を求めるか』ですね。インテリアに凝ったり庭いじりを楽しむなら、持ち家の方が自由に手を加えやすい。それに対して賃貸は、簡単に住み替えができる自由があります。そのどっちに重きを置くかで、“買った方がいい人”と“借りた方がいい人”の境界線は変わってくるでしょう」

とはいえ、家を買うにはまとまったお金が必要ですよね。それを考えると、20代で本当に実現できるのか不安になってきます。
「彼女と二人で『家賃半分貯蓄倍増計画』を実行すれば、お金が4倍貯まりますよ!」と大森さん。貯金ができる堅実な彼女を作るのも、マンション購入への近道だったりして!?
「なるほど。じゃあ、お金の貯め方でひとつアドバイスを。いま都内で家賃8万円の部屋に住んでいるなら、思い切って郊外の4万円のアパートに住んでみては? 交通費などを無視して単純計算すれば、その差額だけで年間50万円も貯金でき、5年も経てば250万円! 『家賃半分貯蓄倍増計画』です(笑)」

それはまた、極端な作戦ですね…(苦笑)。でも、収入の多い少ないで家を買えるか買えないかが決まると思っていただけに、大森さんからいただいた数々のアドバイスは(いろんな意味で)すごく新鮮でした。

買うか、借りるか。どっちがいいか一概に答えは出ませんが、しばらくは賃貸マンション生活を続けながら、「家を買う」についていろいろ考えてみたいと思います。 生涯で必要な住居費は、買っても借りてもさほど変わらない。
必ずしも「収入が少ない=家が買えない」というわけではない。

今回の取材を通して、20~30代でも“自分の城”が
そんなに夢物語ではないような気がしてきました。

あとは、大森さんが言っていたように、「家に何を求めるか」ですね。

ボクの個人的な希望としては、やっぱり都心に住みたいから、
庭つき一戸建てよりも都内のマンション…でしょうか。

でも本当に、28歳独身オトコがマンションを買って大丈夫なの?

というわけで、次回は都心マンション購入の体験談を中心に
リポートしてみたいと思っています。

また、当連載では、みなさまからの住宅購入に関する素朴な疑問も大募集中。
下記の投稿欄からぜひお便りください。お待ちしています!

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