最近の子供は水道水が飲めない!

小学校で“蛇口離れ”その意外な理由とは?

2009.08.18 TUE


においの原因物質を除去するためのオゾン発生器。高度浄水処理システムの要だ
クラブ活動や体育の授業の後に水道の蛇口から水をがぶ飲みした経験はないだろうか? 運動後にカラカラに乾いたのどを潤してくれた水道水は、当時のボクらにはありがたい存在だった。ところが最近、水道水が飲めないという蛇口離れの子供が増えているらしい。最近の子供はそこまで贅沢になったのかとちょっと悲しい気持ちになったが、調査してみるとそこには意外な理由が。

「子供たちの蛇口離れは少子化も関係しているんです」というのは、東京都水道局の総務部調査課長の筧 直(かけひ・すなお)さん。

少子化が蛇口離れと、どう関係しているんですか?

「少子化で子供の数が減ったことで、生徒数に対して、小学校に設置されている貯水槽が大きすぎるという事態になっているんです。だから貯水槽の水の回転率が悪く、結果的に水質が悪化しやすくなり、水道水がおいしくないと評価されてしまうんです」

現在東京都では、高度浄水処理システムを導入しておいしい水道水の普及に努めている。しかし、どんなに水道水をおいしくしても、子供時代の先入観から一度も飲んでもらえなくなるのでは意味がない。そこで東京都は、将来を担う子供たちに水道水のおいしさを知ってもらうため、都内の公立小学校400校に貯水槽を経由せずに、直接おいしい水道水が給水できる直結給水方式の工事を行うことにした。

「直結給水工事の後では、小学生から『水がおいしくなった』という言葉をたくさんいただきます。なかには『井戸水のように冷たい』という声もありますね。水道の配水管は地下を通っているので、その水自体は井戸水のようにひんやりしているんですよ」

また東京都では、小学生に対して水道水についてより深く知ってもらうために関するキャラバン活動も実施しており、環境やインフラの勉強を行う4年生を対象に、劇などを取り入れた分かりやすい授業を行っている。昨年は787校で行い、年々申し込みが増えているそうだ。

「国内のどこでも蛇口から直接水を飲める国は、世界でもそう多くありません。にもかかわらず、現状では蛇口離れが進んでいます。徳川家康の江戸入城以来、400年以上におよぶ日本の水道文化を継承していくのも、我々の役目です」と筧さんは水道への思いを熱く語る。

海外旅行に行くとミネラルウォーターが必需品になることは多い。安心して蛇口から水が飲める日本の水道文化を改めて大切にしたいと思いました。

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