カラダ資本論

第5回 「健康な肌」ってどんな肌?

2009.08.07 FRI

カラダ資本論

自分もよく、発表などで緊張してるのがわかると深呼吸したりします。そうするとドキドキがなくなり、はっきりしゃべることができます。

「たこまる」さん(18歳/広島県/男性)

このときに紹介したのは「深呼吸をすると、血流によって心臓の働きをサポートできると同時に、脈拍を下げて副交感神経を活発にするのでリラックスできる」というものでした。だから、深呼吸はいいんですよ、と(未読の人は、この機会にぜひ!)。たこまるさんのように、深呼吸することで気分を落ち着かせている人は多いでしょうが、その根拠を知っていると、もっと積極的にやってみようと思えるはず。そんなトピックを、これからも紹介していきたいと思います。

さて、今回は「ギラギラ太陽が照りつける夏本番、お肌対策はどうしましょう?」がテーマ。これまでお肌に無頓着だった男性も、自分のお肌について考えてみましょう。
表皮、真皮、皮下組織の3つの層に分かれている皮膚。外界からの刺激から内臓を守るほか、呼吸、体温調節、分泌排除、知覚など、様々な働きをしています。近年、心理状態が皮膚に与える影響についての研究も進んでいるようです。

太陽ギラギラ!日焼けは是か非か!?



ギラギラ太陽がまぶしい毎日ですが、日焼け、してますか? 適度に日焼けしているくらいの方が健康的に見えますし、やっぱり、夏なんだから日焼けしたいですよね。では、上手に日焼けするにはどうすればいいでしょうか? 小林皮膚科医院の院長、小林美咲先生にお話を聞いたところ、いきなりこんなご意見が!

「日焼けなんて、百害あって一利なし。お肌のことを考えれば、健康的な日焼けなどありえません!」

紫外線によって皮膚細胞が破壊されてしまうことを防ぐため、色素を増やして細胞を守っているのが日焼けした肌。小麦色に焼けているということは、すでに紫外線によるダメージを受けている証拠なのだそうです。

皮膚細胞が破壊されると皮膚の老化が進行し、シワやシミ、たるみが目立つ老け顔に。場合によっては見た目の問題だけでは済まず、体内にまで影響を与えることもあるのだとか。

「日焼けマシンでじっくり焼けば皮膚が赤くならないので肌に悪くないと思っている人もいるようですが、そんなことはありません。日焼けマシンはUV-Aという波長の長い光線を使うので炎症は起こりにくいでしょう。その代わり、皮膚の深いところまで影響を与えてしまい、表皮の下の真皮まで損傷してしまうこともあるのです」

小林先生が懸念しているのは、日焼けに限らず、皮膚に良くない行為をしている人があまりに多いこと。特に気になるのが、必要以上に皮膚に刺激を与える行為の数々。頭や体をツメでポリポリ掻くこと、ザラザラした素材のもので肌をゴシゴシと洗うこと、メンソールの入ったシャンプーを使うことなど、どれも肌にとっては「やめてくれー」という行為なのだそうです。

「皮膚は人間の心の働きと密接なかかわりを持つ大切な器官。緊張すれば赤くなったり青くなったりするし、触られると気持ちよくなる。ポリポリと掻くのも、気持ちがいいから。本人は『かゆいから掻くんだ』と思っているのかもしれませんが、実は、掻くからかゆくなっているというケースもかなりあります。掻いたところで肌にとってはダメージでしかないのですから、自分の意志で行動を抑制してほしいのですが」

緊張すると頭をポリポリ掻いたりするのがその典型で、ポリポリするとスッキリして気持ちが落ち着くのだそうです。でも、そうやって掻くことで炎症が起こり、本当にかゆくなってしまう。だからますますポリポリする、そんな悪循環にはまっているというのです。

「さらに、肌の状態が良くないことが精神的ストレスとなり、肌に刺激を与える行為を助長してしまうことがあります。たとえば、ニキビなどを気にするあまり、触ったり、つぶしたりすることがありますね。本当は清潔にして放っておくのが一番なのですが、ストレスを感じていると、放っておくことができなくなるのです」

確かに、肌荒れがひどかったり、吹き出物ができていたりすると、なんだか一日イヤな気分。でも、肌のストレスがあるからといって、肌に八つ当たりしてはダメですよね。大人ならば、ポリポリしそうになる前に、ぐっと我慢しないと!
小林皮膚科医院・院長 小林美咲医師。毎日の入浴・洗顔後には何もつけず、お化粧も口紅をつける程度という小林先生。それなのにお肌はもちもち・つやつやで、まるでスッピンとは思えないお顔! 先生のお肌を見てしまうと「何もしないが一番」も納得です。

日焼けやストレスにも負けないお肌とは?



お肌は心の状態をあらわすシグナル。精神的なストレスが大きいと、お肌の状態が悪くなることもあるそうです。もちろん、紫外線などの外的刺激もお肌の大敵。ならば、ストレスや外的刺激にも負けない、丈夫なお肌にすることはできないでしょうか。小林皮膚科医院の小林美咲院長に聞きました。「確かに、日焼けなどの刺激にも負けないお肌だといいですね。でも、お顔に関しては丈夫にすることはオススメできません。肌を丈夫にすると、皮膚が厚くなり、色素が沈着して黒ずみ、シワが増え、体毛が濃くなります。ヒジやヒザのようになった状態が、いわゆる丈夫な皮膚です。お顔がそんな状態になってしまっていいんですか?」

そ、そんなのは困ります! お肌を丈夫にしようなんてバカな考えは捨てますから、お肌をきれいに保つ方法を教えてください!

「体の中でも、胸の周辺の皮膚はシワもなくキレイですよね? それは日光に当てたり、過度にこすったり、化粧品を塗られたり、常に圧迫されるようなことがないから。肌にとって一番うれしいのは常にフリーな状態なのですから、何もしないのが一番なのです。もちろん、清潔にしておくのが前提ですよ」

顔も体も、十分に泡立てた石けんでやさしく洗う。そして、やさしく水分を拭き取る。洗うときも拭くときも、ゴシゴシは厳禁! きれいに洗えていて、必要以上に脂分を落としすぎていなければ、クリームなどで保湿する必要もないといいます。

でも、汗をかきやすい夏はニオイも気になるし、汗でベタベタするのも気持ちが悪いから、全身をゴシゴシ洗ったり、やたらとタオルで拭いたりしがち。それでもゴシゴシしたいのをグッと我慢。ニオイを発するのは汗そのものではなく、汗が付着した衣類などで繁殖した雑菌が原因なのですから、汗をかいた部分をやたらとこすっても皮膚を傷つけるだけです。

「体臭が気になるときは、脇の下をこまめにぬぐったり、汗の吸収が良い素材の服を着て、数時間ごとに着替えるといいでしょう。制汗剤も効果はあります。といっても、自分のニオイが気になるのは、たまにしかニオイを発していない証拠。常に体臭が強い人は、自分のニオイには気づきにくいものです。そんなに神経質にならず、清潔にすることだけ心がければいいと思います」

また、日焼け対策の一つとして、自分のスキンタイプを知っておくことも大切なのだそうです。紫外線に当たるとすぐに黒くなるような人は皮膚の防衛能力が高いタイプ。逆に、すぐに赤くなって炎症を起こしてしまう人は皮膚の防衛能力が低く、皮膚がんになるリスクも高いことが分かっているので、特に念入りな日焼け防止が必要だといいます。

「自分のスキンタイプを知るときは、まず、自分の両親を見てください。人種によって皮膚の色が違うことを見ても分かるように、皮膚は遺伝による要素がとても大きい器官で、スキンタイプも両親から受け継ぐことが多いのです。ですから、両親のどちらかが紫外線の刺激に弱い肌ならば、自分も弱いタイプなのだと分かるはずです」

そして、規則正しい生活リズムとバランスのとれた食事、十分な睡眠が、皮膚の健康にとっても欠かせないものだということ。いくつになっても「いつも若々しいね」と言われる肌を目指して、お肌にやさしい毎日を心がけましょう! 夏のお肌対策を中心にお肌について考えてみた今回。結局は「何もしないのが一番」とのことでした(日々お化粧などでお肌を痛めつけていた私には、かなり厳しい現実)。

男性の皆さんは「自分はお化粧をしないから大丈夫」なんて思うかもしれませんが、日焼けとこすりすぎに注意して、いつまでも若々しいお肌をキープしましょうね。

ちなみに、日焼け止め対策に関しては、を参考にしてみてください。

次回以降も、様々なカラダトピックを取り上げます。皆さんのご意見を参考に、今後のテーマを決めていきたいと思います。「カラダの悩み」「カラダのあの部分を鍛える方法を知りたい!」「仕事中のカラダの困った」などなど、たくさんのメッセージをお待ちしています!

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