生命保険はボクらを守ってくれるの?

第16回 将来の結婚相手は保険をどう考えてる?

2009.09.28 MON

生命保険はボクらを守ってくれるの?

子供が生まれたら夫の死亡保険金は5000万円以上必要!



万が一に備えて、自分はどんな生命保険に入っておくべきなのか。それを考える際のひとつの判断材料として、「受取人がどれくらいの保障を必要としているか」を知っておくことは大切かもしれません。そこで、将来結婚を考えている男性のために、20~34歳の独身女性が生命保険についてどう思っているのかをWEBアンケートで聞いてみました。

問1 夫には、死亡保険に入っていてほしいですか。
1位.絶対入っていてほしい:49.0% 2位.できれば入っていてほしい:45.0% 3位.どちらでもよい:5.0% 4位.入っている必要はない:1.0%

「夫には死亡保険に入っていてほしい」と考えている独身女性は、全体の94%。女性の社会進出がいくら盛んになったとはいえ、わが国のビジネス界はまだまだ男性中心。夫が死亡すれば、その家族は経済的な柱を失うわけですから、夫に死亡保険に入っていてほしいと女性が思うのは当然かもしれません。注目すべきは、回答者の年齢が高くなるにつれて、「絶対入っていてほしい」の比率が高くなったこと。「結婚」をリアルに想定すればするほど、世の独身女性は「夫には死亡保険が不可欠」と考えるようです。

問2 子供がいない場合、夫の死亡保険の保険金はいくらぐらいが適当だと思いますか。
1位.1000万円以上5000万円未満:57.6% 2位. 500万円以上1000万円未満:29.3% 3位. 5000万円以上1億円未満:9.1% 4位.500万円未満:2.0% 4位.1億円以上:2.0%

死亡保険金の額はどれくらいが適当か…言い換えれば、夫が亡くなったときにどれくらいのお金を残してほしいかを聞いてみました。結果は、1000万円以上5000万円未満が全体の約6割で、500万円以上1000万円未満が約3割。R25世代の男性の場合、実際に加入している保険では、1000~3000万円あたりが一般的でしょうから、独身女性の感覚はある程度現実的だといえます。ただし、これはあくまでも子供がいないと仮定した場合に限ります。

問3 子供が誕生した場合、夫の死亡保険の保険金はいくらぐらいが適当だと思いますか。
1位.1000万円以上5000万円未満:46.5% 2位.5000万円以上1億円未満:41.4% 3位.1億円以上:8.1% 4位.500万円以上1000万円未満:4.0% 5位.500万円未満:0%

夫婦の間に子供がいると仮定した場合、「5000万円以上1億円未満」と答えた人は、子供がいない場合の9.1%から41.4%へと激増しました。「1000万円未満でいい」と考えている人はわずか4.0%。それに対して「1億円以上」と答えた人は2.0%から8.1%へと約4倍に増えています。世の独身女性は「子供が生まれたら自分は働けない」と思っているのか、あるいは「子供には莫大な教育費がかかる」と思っているのか。いずれにしても、子供が生まれた途端、夫の死亡保険金に対する希望額は一気に跳ね上がるようです。
結婚後、自分自身も死亡保険に入っていたいかの調査結果。こちらも9割を超える女性が「入っていたい」と回答している
仮に死亡保険金が1億円の保険に入った場合、入院保障などほかの保障との兼ね合いもありますが、一般的には毎月の保険料が3~5万円程度かかるとのことです。月々の保険料がこれだけ大きくなると、日々の生活を圧迫することは確実で、結婚後なら自分のおこづかいの金額に直結するかもしれません。男性なら「ちょっと待ってくれよ」といいたくなるかも。このあたり、“将来のパートナー”とはじっくり相談する必要がありそうです。

月々支払う保険料を日割り計算したことありますか?



20~34歳の独身女性に生命保険に関してWEBアンケートを実施したところ、将来結婚を考えている男性には生命保険に入っていてほしい人が94.0%。死亡保険金は、子供がいない場合、女性の約6割が1000万円以上5000万円未満を適当だと考えており、さらに子供が誕生すると約5割は5000万円以上1億円未満の保険金が必要だと答えています。

確かに自分に万が一のことがあったとき、安心できる保障は残してあげたい。でも、そのために月々支払う保険料が高くなるのは…。このアンケート結果をボクらはどう考えればいいのでしょうか?

「子供がいると想定した途端、死亡保険金の希望額が跳ね上がるのは一般的な傾向ですね。しかし、ものには限度があります」。こう語るのは、『生命保険の「罠」』(講談社+α新書)などの著者である後田亨さん。

「死亡保険金が1億円ともなると、年齢などにもよりますが、売れ筋の保険商品では毎月の保険料が3~5万円程度かかります(※)。出勤日ベースで日割り計算(20日で計算)してみると、1日あたり1500~2500円ものお金を払っていることになります。毎日、「そんなものだろう」と思いながら2000円も昼食に使いますか(笑)? 月単位、しかも自動引き落としで保険料を払っているので実感がわかない人がほとんどですが、実は保険料って見過ごせない出費であるはずなんですよ」(同)

ボクの昼ごはんは平均500円なんですが、なんか悲しくなってきました。

「しかも『たまには贅沢してお昼に2000円』といった出費ではなく、多くの人が中高年になってからも毎日負担し続ける費用なんですよ。しかも、保険料の掛け捨て部分は将来戻ってくるお金ではない。保険はあくまで『リスク管理費』なので、大きな安心を求めると、その分、大きな出費が積み重なっていきます。ですから、『本当に必要な保障がいくらなのか』を、人生を共にする人同士で十分検討する必要があると思います」(同)

後田さんによれば、女性の多くは「子供がいるのに夫に先立たれた」とイメージした途端、将来必要となる最大限の出費を想像してしまう傾向があるらしい。たとえば「夫がいなくても子供には最高の教育を受けさせたい。幼稚園から大学まですべて私立に通わせれば、学費だけで1人2000万円必要」など、そもそも夫の年収では60歳まで無事に働けたとしても、とうてい実現できなかったようなことまで想定してしまうようだ。
万が一に備えてパートナーには安心できる保障を残してあげたい。でも、そのために日々の生活が苦しいのではあまりに本末転倒では…
「なぜか、手取りの範囲で『やりくり』していく、という感覚が抜けることが多いんです。長い人生、確かに多額のお金が必要です。家を買うかもしれない。老後までには蓄えも用意しておきたい。ただ、本来、仮に夫婦で元気に働き続けていても、『収入以上の生活』はできないですよね? にもかかわらず、夫の不慮の死というフィルターを通すと、急に多額のお金が降ってきたかのような生活が想像されてしまう。それはあきらかに非現実的でしょう」(同)

確かに日々の生活が一番大事ですよね。でも、少しでも死亡保険金を多くしたいんです。何かアドバイスはありませんか?

「そのためには保険をシンプルにすることです。様々な特約がついた複雑な保険だと、コストパフォーマンスの比較が難しくなります。保険会社によって保険料に差があるのは事実ですから、わかりやすい内容にして、同じ死亡保険金ならば、どこの保険が得なのか判断すべきです」(同)

男性たるもの、パートナーのために死亡保険に入っておくべき。しかし、毎月支払える保険料にはおのずと限度がありますから、少ない保険料でできるだけ多額の死亡保険金が下りるような賢さは身につけておきたいですね。

※入院保障など、ほかの保障との兼ね合いで保険料は変わります。 今回の独身女性の意見、いろいろ考えさせられました。

夫の死をイメージすれば、妻が不安に駆られるのは当然のこと。とはいえ、早死にしたりせず元気に働ける確率の方がはるかに高く、日々の暮らしに必要な費用を無理に削ってまで高額な保険を掛けるのもナンセンス。そのあたり、“将来のパートナー”とは十分に相談したいと思いました。

さて、今回はボクらが死亡したときの生命保険についての報告でしたが、次回は入院時の保障である医療保険に関する女性の意見を紹介します。ご期待ください。

取材協力:後田亨氏

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