生命保険はボクらを守ってくれるの?

第17回 将来の嫁は医療保険をどう思ってる?

2009.10.13 TUE

生命保険はボクらを守ってくれるの?

独身女性のほぼ全員が将来の夫には医療保険が必要!



20~34歳の独身女性のどの程度が、将来夫となるべき男性に死亡保険に入っていてもらいたいと考えているのか。WEBでのアンケート調査を実施したところ、94%の女性が「死亡保険に入っていてもらいたい」と回答しました。

では、入院したときに入院給付金が支払われる医療保険について、独身女性はどのように考えているのでしょうか。

問1 夫には、医療保険に入っていてほしいですか。
1位.絶対入っていてほしい:66.0% 2位.できれば入っていてほしい:33.0% 3位.どちらでもよい:1.0% 4位.入っている必要はない:0%

「絶対」と「できれば」を合わせると、驚くべきことに、独身女性の99%が将来の夫には医療保険に入っていてほしいと回答しました。これは、「死亡保険に入っていてほしい」という割合よりもさらに高い数字。現代の独身女性は、夫に入っていてほしい保険として、死亡保険よりも医療保険を重視しているみたいですね。

問2 夫の医療保険で支払われる入院給付金の1日あたりの金額は、以下の中でいくらぐらいが適当だと思いますか。
1位.1万円くらい:69.0% 2位.2万円くらい:14.0% 3位.5000円くらい:12.0% 4位.3万円くらい:5.0% 5位.それ以上:0%
20~34歳の独身女性が死亡保険、医療保険以外で将来のパートナーに入っていてほしい保険をWEBで調査。CMの影響か、4人に3人以上の女性が、将来の夫には「がん保険」に入っていてほしいという結果に…。なるべく多くのリスクに備えておきたいという心理が表れている
次に、1日あたりの入院給付金として、いくらぐらいが適当かを聞いてみました。一番多かったのが、「1日あたり1万円くらい」という答え。入院日額1万円の医療保険というと、30歳で契約したとして、毎月の保険料は3000~5000円程度になるでしょうか。

問3 結婚後に自分自身は医療保険に入る必要があると思いますか。
1位.絶対入っていたい:52.0% 2位.できれば入っていたい:45.0% 3位.どちらでもよい:3.0% 4位.入っている必要はない:0%

今度は、独身女性自身が結婚後に医療保険に入る必要があるかどうかを質問。「絶対」と「できれば」を合わせて97.0%が「入っていたい」と答えています。死亡保険について同様の質問をした場合、「絶対入っていたい」が34.0%、「できれば入っていたい」が57.0%という結果でしたから、やはり、死亡保障より病気やけがで入院したときの保障の方を重視する女性が多いようです。

独身女性のほとんどが、将来の夫や自分に必要だと考えている医療保険。「自分はまだ若いから医療保険なんて考えてないよ」という男性も、将来のパートナーのために、いまのうちから医療保険についてのしっかりとした考え方を身につけておく必要がありそうです。
テレビで頻繁に流れる医療保険のCM。確かに「医療保険は必要だな」って、思っちゃいますよね

保険とはそもそもめったに起きないことにかけるべき!?



20~34歳の独身女性を対象に医療保険に関してWEBでのアンケート調査を実施したところ、99%の女性が将来の夫には医療保険に入っていてほしいと回答しました。それなりに高い数字になるとは予想していましたが、それにしてもほぼ全員とは驚きの結果です。

この結果を見て、『生命保険の「罠」』(講談社+α新書)などの著者である後田亨さんは、「テレビで盛んに放映されているCMなどの影響が大きいのでは?」と分析してくれました。

「医療保険のCMを見て、おそらく多くの人がこんなふうに思うはず。『近い将来、自分や結婚相手が死ぬことはないにしても、病気で入院することは十分ありうる。だから医療保険は必要だよね』と…。しかし、この考え方は保険を活用する上での原則からはちょっと外れるんです」(同)

ちょっと外れる!? それってどういうことでしょうか?

「保険って、多くの人が資金を出し合って作る『共有財産』で、不幸があった人を援助する仕組みです。だから、『めったに起こらないけど、起きてしまった場合、影響が大きな事態』に向いている。要は確率の問題なんですよね。たとえば、若くて健康な1万人から1000円ずつ集めるとして、死亡時のみ保険金を払うことにすると、1000万円の保険金が払われる可能性が高くなるのはわかりますよね? ところが、風邪をひいたとき、保険金を払うことにしたらどうでしょう? 1人あたり数千円しか支払われないことになりそうですよね? そういうことなんです。つまり、発生する確率が低いことに保険をかけるからこそ、保険は保険として機能するのです」(同)

でも、入院したらお金が必要ですよね?

「はい。でも、皆さん、給料から『健康保険料』を引かれているでしょう。私たちは、“民間の医療保険”に入る以前に、“国の健康保険”に守られているんです。医療費が高額になったときも、『高額療養費制度』というものがあるのをご存じですか?」(同)
20~34歳の独身女性に「高額療養費制度」についてWEBでのアンケートを実施。存在自体は半数以上が知っていたが、内容まできちんと理解している人は約1割だけという結果に…
名前だけは聞いたことがあります。

「この制度が定める『自己負担限度額』を超えた分の医療費を、健康保険が負担してくれる制度のことです。たとえば1カ月の医療費に100万円かかった場合、自己負担額は3割負担で約30万円になりますが、健康保険組合もしくは各都道府県に申請すれば、そのうち約21万円を払い戻してくれます(※)。医療保険が不要だというわけではありませんが、こうした公的な保険の仕組みをまずきちんと理解してから検討してもいいのではないでしょうか」(同)

病気への不安は誰もが抱えているし、独身女性が将来の夫に対して、「医療保険に入っていてほしい」と思う気持ちはよくわかります。しかし、不安だからこそ、入院した場合に国がどこまで保障してくれるのかを保険選びの前にきちんと知っておくべきかもしれません。

※高額所得者や高齢者の場合、支給額は異なる。 「発生するリスクが低いことに保険をかけるからこそ、保険は保険として機能する」という後田さんの言葉は、保険というものを見直す良い機会になりました。

発生確率が高いリスクへの備えを、保険と貯蓄のどちらでカバーするか、もう一度じっくり検討してみることにします。また、その際は「高額療養費」制度で、どのくらい医療費がカバーされるのかも調べておいた方が良さそうですね。

とはいえ、保険って一回契約してしまうと、なかなか見直そうとは思いませんよね。そこで、次回は「保険の切り替え」をテーマに、実際に最近保険を見直した方の生の声をお届けします。ご期待ください。

取材協力:後田亨氏

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