害があってもカラダが求めるのはなぜ?

「依存症」「禁断症状」はなぜ起きてしまうのか?

2009.10.15 THU



写真提供/AFLO
ネットやPCに毎日、長時間熱中しすぎて、日常生活に支障が出る重度のネット依存者向けの治療プログラムがアメリカで始まったという。そういえば、韓国でもオンラインゲームへの依存現象が深刻化していると聞く。こういったネットやゲームへの依存状態って薬物などの依存症や禁断症状と似ているけど、同じメカニズムが働いているのだろうか? 依存症や禁断症状が起こる仕組みと違いについて調べてみた。

「人間の体は、常に置かれている環境に適応しようとします。薬物などを常に摂取していると体はその状態でバランスをとっているので、急にやめるとバランスが崩れて体が異変を起こします。これが禁断症状、精神医学の用語では離脱症状です」(東京都精神医学総合研究所・池田和隆氏)

治療でモルヒネを投与して依存症になっていた人が急に投与をやめると下痢を起こすそうだが、これも禁断症状のひとつ。では、そもそも依存症とは?

「ある物質を繰り返し摂取した結果、摂取せずにいられなくなる状態を依存症と呼びます」(同)

でも、もともと体に必要がないばかりか、繰り返し摂取すると体に害のある物質にもかかわらず、拒絶しないで体が求めてしまうのはなぜなんだろう?

「摂取すると害になるとわかっていても求めてしまうのは、その物質に報酬効果と呼ばれる強い気持ちよさを引き起こす働きがあるため。人が快楽を感じる仕組みは、脳の側坐核という場所でドーパミンが分泌されることで生まれると考えられています。依存性の物質を摂取するとドーパミンの分泌が強く引き起こされるので、体はその刺激を強く求めてしまうのだと考えられます」(同)

ドーパミンは物質の摂取だけでなく、人が達成感を得た時などにも分泌される。ゲームやギャンブルに依存する状態も依存症と似たメカニズムが働いていると考えられるという。熱中するのはいいけど、なにごともほどほどにってことですね。


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