食品の劇的ビフォー・アフター

体に良くておいしくなる“発酵”のしくみとメリットとは?

2009.04.02 THU

冷蔵庫の中で3カ月前に買った納豆を発見。でも、納豆ってもともと発酵食品だし、腐らない…ですよね?

「いいえ。発酵食品も、発酵に役立つ菌以外の微生物が付くことで腐ってしまうことがありますよ」と、教えてくれたのは、栄養学博士の根岸由紀子先生。

「カビ、細菌、酵母などの微生物は、食品の有機物を分解して生きています。分解後にできた物が、人にとって有益なら“発酵”、有害なら“腐敗”なんです」

なるほど。ところで、発酵食品って体にいいと聞きますが、微生物が栄養を増やしてくれているってことなんですか?

「納豆菌や乳酸菌などの微生物は、食物成分を分解しているだけです。代謝や合成で新しくできる成分はわずかで、食物の栄養素を特に増やしているわけではありません。発酵食品の多くは、原材料そのものの栄養価が高いため、発酵してもしなくても、そもそも体にいいんです」

では、なぜ大変な手間をかけて、わざわざ発酵させるのでしょうか?

「発酵というプロセスがあれば、本来人間が自分で分解する栄養を、微生物が分解してくれてから食べるので、効率よく消化・吸収できるんです。それに、発酵すると風味やコクが増すでしょ? あれは微生物の分解作用で、グルタミン酸などのうまみ成分が増えるから。発酵させれば長期保存も可能になります。カツオを発酵させたカツオ節がいい例ですね」

微生物って小さいけど、大きな仕事をしているんですね!

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