30年間払い続けたとしたら…何の病気にかかるのが得?

医療保険、支払額の元取るラインは

2015.11.10 TUE

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どんな病気にかかったら保険料の元を取れる? 写真提供:AH86 / PIXTA(ピクスタ)
万が一、病気で入院することになったら…そんな将来の不安に備えて、医療保険に加入している、もしくは入ろうとしている人は多いはず。では実際にどんな病気にかかると、それまでに支払った保険料の“元を取れる”のでしょう? ファイナンシャルプランナー・伊藤亮太さん協力のもと、計算してみました。

まずは毎月支払う保険料。加入者を30歳男性として、入院時に給付金がもらえるA社のプラン(がん、急性心筋梗塞、脳卒中の特約付き)の場合、毎月約1700円の支払いとなります。

このケースの「入院給付金日額」(入院した際、1日につき補償されるお金)は5000円。「手術入院給付金」は5万円、「入院給付金支払日数」(1回の入院で保障される日数)は60日となります。

では仮に60歳まで加入した場合は? 支払う保険料の総額は、1700円×12カ月×30年間=61万2000円。不謹慎かもしれませんが、この金額を総計で上回る給付額が支払われれば、“元を取れる”ということになります。

以下、様々な年代に応じて、給付額をみてみましょう(注1)。

■35歳で入院した場合
・骨折(入院40日間/手術あり)
→給付金額:25万円/自己負担額:約39万7000円

・糖尿病(入院33日間/手術なし)
→給付金額:16万5000円/自己負担額:約22万8000円

・尿路結石(入院8日間/手術あり)
→給付金額:9万円/自己負担額:約12万3000円

・肺炎(入院39日間/手術なし)
→給付金額:19万5000円/自己負担額:約35万4000円

なお、自己負担額は、1カ月に一定金額以上になる場合は「高額療養費制度」(注2)を活用し、軽減させることが可能です。

■40歳で入院した場合
・痔核(入院8日間/手術あり)
→給付金額:9万円/自己負担額:約6万5000円

・椎間板ヘルニア(入院18日間/手術あり)
→給付金額:14万円/自己負担額:約19万7000円

・胆石(入院16日間/手術なし)
→給付金額:8万円/自己負担額:約22万2000円

・十二指腸炎(入院10日間/手術なし)
→給付金額:5万円/自己負担額:約6万5000円

■50歳で入院した場合
・自律神経失調症(入院27日間/手術なし)
→給付金額:13万5000円/自己負担額:約19万7000円

・脳卒中(入院39日間/手術あり)
→給付金額:39万5000円(※特約により重大手術1回20万円)/自己負担額:約47万7000円

・動脈硬化症(入院24日間/手術あり)
→給付金額:17万円/自己負担額:約38万8000円

・急性心筋梗塞(入院20日間/手術あり)
→給付金額:30万円(※特約により重大手術1回20万円)/自己負担額:約72万円

特約に入っていることもあり、脳卒中や急性心筋梗塞などの大病は給付額も大きくなります。さらには、「先進医療特約」(注3)をオプション(毎月100円をプラス)で付けると、通算2000万円まで自己負担額と同額を補償してもらえます。先進医療を利用する場合には、“医療保険に加入していた方がおトク”になる場合が多いといえそうです。

もちろん一度も病気にかからなかったら、保険料は全額掛け捨てになりますが、これを「損」と考えるか、「万が一に備えて保険に入っていたけど、特に何も起きなくてラッキー」と考えるかは、あなた次第です。
(島尻明典/verb)


※注1:『価格.com』「入院費用・相場シミュレーション」をもとに計算(参考:厚生労働省「医療給付実態調査 平成23年度」「患者調査 平成23年」、総務省統計局「人口推計 平成23年度」)

※注2:「高額療養費制度」…医療機関や薬局の窓口で支払った額が、暦月(月の初めから終わりまで)で一定額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度。標準報酬月額26万円以下の場合、ひと月あたりの自己負担限度額は5万7600円。標準報酬月額28万~50万円の場合、ひと月あたりの自己負担限度額は8万100円+(総医療費-26万7000円)×1%。年収が上がると限度額も上がります。

※注3:「先進医療」…重粒子線治療、内視鏡下頸部良性腫瘍摘出術など、健康保険の診療で認められているレベルを超える最新の医療技術のうち、厚生労働省が定めた医療行為のこと。平成27年10月1日現在で107種類が承認されています。技術料は「高額療養費制度」の対象外となり、全額が自己負担になります。

※注4:文中に出てくる金額は編集部による試算です。実際の金額とは異なります。

■オトコの選択、どっちが得?第4回

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