プロ野球に“新たなルーキー”が登場

底辺から一流選手を夢見る 育成選手の活躍に期待!

2006.04.01 SAT



写真提供/産経新聞社
プロ野球の世界も春はイキのいいルーキーたちが飛び出す季節だが、今季のプロ野球にはひっそりと、しかし熱い思いを胸に選手生活をスタートさせた“新たな新人”たちがいる。それが「育成選手」だ。

現在、各球団は70人まで選手を保有することが可能(支配下選手枠)だが、育成選手はその枠外(準支配下選手)。支配下選手を65人以上保有した球団が採用できる。今季から導入されたこの育成選手制度は、その名の通り育成を目的とした選手獲得制度だが、野球をしたくても続けられない選手の受け皿づくりの一環としても位置づけられている。新人以外、戦力外通告を受け自由契約となった支配下選手や外国人選手も契約・登録できるのも画期的だ。

試合出場は二軍公式戦まで。最低年俸保障は支配下選手が440万円なのに対し、240万円。契約金はなく、替わりに最高300万円の支度金が支払われるのみ。決して恵まれた条件ではない育成選手だが、シーズン中でも6月末までは支配下選手に契約変更できる。これまでは70人という枠が足かせになって、ドラフト会議で指名したくても見送らざるを得なかった選手がいたり、もう少し育てたかった若手をトレードなど補強のために戦力外にせざるを得なかったケースもあった。結局、ある程度財力のある球団しか活用できないという危惧も若干感じるが、裾野を広げる、挑戦の場を設けるという意味で、育成選手制度は意義のある試みといえるだろう。

育成選手1期生の顔ぶれを見ると、通常のドラフトで指名された選手と比べ、華やかな球歴を持つ者は少ない。どちらかというと苦労人タイプが目立つ。また元支配下選手にとっては後がない身分でもある。育成選手はまさに底辺からのスタート。しかし、かつてのドラフト外入団選手など、似たような立場から大選手になった先達だっている。果たして新たなサクセスストーリーは生まれるか。育成選手の意地に期待したい。
(田沢健一郎)


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