サッカー・W杯予選突破のカギは?

今こそリスクを背負う勇気を! 攻撃面でのチャレンジを願う

2005.04.01 FRI



写真提供:H.MOCHIZUKI/AFLO FOTO
エンターテインメントとしては一級品だが、無邪気にはしゃいではいられない――2月9日の北朝鮮戦を総括すればそうなる。

後半ロスタイムのゴールは、これで3度目である。このチームの粘り強さは特筆もので、もはや強力な武器となっている。だが、北朝鮮戦では日本の持つ「負」の性格が改めて浮き彫りになった。

これまで日本が演じてきた好ゲームに、90分以内で決着が付いたという条件を加えてみる。するとどうなるか。印象深い勝利はほとんどがアウェーで、ホームでは消化不良なゲームばかりなのだ。昨年2月のオマーン戦は綱渡りの勝利だったし、同11月のシンガポール戦は世界のCクラス相手に1―0の辛勝である。そして北朝鮮戦だ。ホームゲームでは、同等レベルのチームだけでなく格下にも苦戦している。

なぜ、ホームで苦しむのか。セットプレーを重要な得点パターンとし、ディフェンスがしっかりしている日本の性格は、1―0や0―0のゲーム運びをするのに向いているのだ。セーフティさが要求され、少ないチャンスを生かすアウェーでこそ、自分たちの特徴がフル活用されるのである。

マジカルな優勝を成し遂げた昨年のアジアカップで、GK川口能活、DF宮本恒靖、中澤佑二と、守備の3選手がベストイレブンに選ばれたのは、チームの特徴を端的に表している。そのアジアカップが現在のベースとなっているのだから、北朝鮮戦の2―1というスコアも当然だ。

ホームでホームらしいゲームをするためには、攻撃面でのチャレンジが必要だ。日本人はとにかく慎重にプレーする傾向が強いが、慎重さと臆病さは紙一重だ。ちょっとでも弱みを見せたら付け込まれるのが、国際試合である。自分たちがリスクを背負うことで相手に脅威を与えられることを、いま一度考えてほしいのだ。いずれにしても、もうこれ以上のミラクルはいらない。ほしいのはエンターテインメントではなく、退屈でも安心できる勝利だ。
(戸塚 啓)


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