秋は祭りのハイシーズン

大蛇のお練りに泣き相撲etc. 日帰りで行ける“奇祭”案内

2010.09.02 THU



遠藤貴也=写真photography TAKAYA ENDO
厳しい残暑が続いているけど、暦の上ではもう、秋。9月に入って、いよいよ秋祭りシーズンの到来だ。実は都内や日帰りで行ける近郊には、意外と知られていないユニークな祭り、中には“奇祭”と呼ばれるものまでがあるのをご存じだろうか。例えば、世田谷の奥澤神社で毎年9月の第二土曜に行われる「大蛇のお練り」。

「関東一体には、稲のわらで大きな蛇とも龍ともいえるようなものを造って祀り、災いを祓うという“防ぎの信仰”があります。時期は秋だけではありませんが、今も、埼玉県の鶴ヶ島、安行など各地で行われています」(奥澤神社・長谷川康夫宮司)

一方、鎌倉の御霊神社では毎年9月18日に、鬼や鼻長、火吹き男など特異なキャラの面をかぶった十人衆が行列を行う「面掛行列」なるお祭りが行われている。ほかにも、生子神社(栃木県鹿沼市)の「泣き相撲」(9月22日)など、おもしろそうな祭りが。

ところで、祭りといえば秋、というイメージが定着しているのはなぜだろう。

「多くの神社には毎年何回も祭りの日があり、そのなかで一番大事な祭りを月ごとに数えると、秋に多いという統計があります」とは國學院大學・神道資料館専任講師の加瀬直弥氏。「神社の祭りは農耕を中心とする暮らしや産業と密接に結びついています。秋に祭りが多いのは、日本が農耕中心の社会だったため。収穫の秋に神に感謝を込めて行われたのです」(加瀬氏)

ちなみに、疫病が流行りやすい夏には、疫病除けの祭りが多く行われたのだという。

「収穫への感謝など目的は同じでも、祭りの形は神社の由来にまつわる物語や、土地の伝承などによって、いろいろな形があります。秋祭りは、それぞれの神社の個性が色濃く出ているものが多いですよ」(加瀬氏)

「大蛇のお練り」や「面掛行列」にも、収穫への感謝の気持ちが込められているという。この秋は改めて日本の文化に触れながら、ユニークないろんな祭り、楽しんじゃいません?
(駒形四郎)


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