アルゼンチン、韓国に1勝1分スタート

キーワードは攻守「バランス」 ザック・ジャパン本格始動

2010.10.21 THU



写真提供/AFLO
これ以上ないスタートである。アルベルト・ザッケローニ監督の初陣となるアルゼンチン戦が10月8日に行われ、日本は1-0の勝利をつかんだのだ。

イタリア人の“ザック”は、プロ選手としてのキャリアがない。その代わりに、先進的な戦術で指導者としての評価を高めてきた。守備重視のイタリアでは珍しい3トップを採用してその名を轟かせ、強豪ACミランの監督となる。その後も国内のビッグクラブをいくつも渡り歩き、昨季途中からは名門ユベントスを率いていた。

自身初の代表監督就任にあたって、ザックは「バランス」をキーワードにあげる。南アフリカW杯の日本は、堅固な守備でベスト16に到達した。4年後のブラジルW杯でさらなる高みを目ざすには、「攻撃も守備もできること」が不可欠だからだ。

果たして、アルゼンチン戦の日本は攻守に申し分のないバランスを発揮する。W杯との違いが読み取れるのはシュート数だ。アルゼンチンを2本上回る15本を記録したのだ。相手の攻撃を跳ね返しつつ、「ゴールへ向かう姿勢を意識してほしい」という指揮官のメッセージが表現されていた。

4日後の12日にソウルで行われた韓国戦は、0-0のドローだった。今年に入って2連敗を喫していた相手に、敵地で互角以上のサッカーを展開したのだ。ここでも、前への意識が変化を促している。

「まだすべての選手を把握しきれていない」という理由から、10月の2試合は南アW杯のメンバーがベースとなった。今後も本田圭佑や香川真司らの海外組が主力を担うのは間違いないが、Jリーグの視察を重ねることで新監督のカラーが打ち出されていくはずだ。また、試合をこなしていくことで、選手との相互理解も深まっていくだろう。「日本にはクオリティを持っている選手が多い。以前から抱いていた印象が確信に変わった」とザックは語る。史上初のイタリア人監督のもとで、新生日本は期待を抱かせる第一歩を踏み出した。
(戸塚 啓)


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