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ロッテvs.中日の日本シリーズ全国中継なしの裏事情

2010.10.25 MON

10月30日から開催されるプロ野球・日本シリーズ、中日ドラゴンズvs.千葉ロッテマリーンズ戦の第1・2・5戦が、日本シリーズとしては中継開始以来初めて、地上波による全国中継が行われないことになった。

日本プロ野球界の最高峰イベントと言っても過言ではない日本シリーズだが、なぜ、地上波でオンエアされないのか? まず、ここで重要なのは、「各球団が放送する放送局を指名する」という慣例である。大手広告代理店で番組スポンサー獲得業務を行う30代男性によれば、今回、愛知県の放送局で、中日ドラゴンズの中継に強いCBCの関連会社であるTBSが、まず全国ネットの中継を頼まれたようだ。だが、同局はすでに別番組の放送を予定しており、今回は中継を辞退した模様。

さらに同社員は、日本シリーズ中継にまつわる「しがらみ」をこう説明する。

「日本シリーズの場合、完全中継をしなくてはいけないんですよ。プレイボールから、延長戦になった場合、そして最後の監督インタビューまでも含め、すべて中継しなくてはいけません。そうなると、放送時間が延び、(予定していた他番組の時間変更や放送中止を迫られるため)デメリットもある。(野球の視聴率が落ち込む昨今、日本シリーズ放送によるメリットをデメリットと比べた場合)デメリットの方が多いと判断したのかもしれません」

このデメリットとは、一言でいえば視聴率が落ち込むリスクのことだ。現在、ゴールデンタイムだと視聴率「10%」のノルマが明確に求められるとのことで、中継延長になった場合のリスクはもちろんのこと、「そもそも中日vs.ロッテで視聴率がと取れるのか?」と各局が不安に思ったのではないかと指摘する。

テレビ関係者のなかには「中日vs.ロッテだったら『普段のバラエティを流した方が数字は取れる』と考える人もいる」とのことで、実際、今回の日本シリーズ中継に関して、テレビ東京がその選択をした。

さらにもうひとつ影響を与えたのが「スポットCM」にまつわる厳しい事情だ。スポットCMとは、「番組と番組の間に流す期間限定CM」のこと。「A」や「特B」「B」といった形で時間帯によってCM料金は変動する。

日本シリーズが行われる10月末~11月は年末商戦直前で、期間限定でCMを流したい広告主にとっては貴重な時間である。だが、野球中継が延長になり、本来「A」で流せるはずだったCMを「B」の時間に流さなくてはならなくなった場合、テレビ局は「A」と「B」の差額を補てんしなくてはいけないのだ。「ヒマな時期であれば、その差額を『別の時間に流す』ことで穴埋めできますが、今の時期はそんなことをする余裕がない。だから、テレビ局の営業も広告代理店も不確定要素の多い野球を今は歓迎していないのです。野球に人気があった時代なら、そんなことをする必要はなかったのですが…」(前出広告代理店社員)

また、「巨人が出ていれば、普段の関係から日本テレビが視聴率や補てんのことも考えずに中継してくれていたのですが…、中日ではさすがにキー局はそこまでの太っ腹なことはしません」とこの社員は語った。

同氏によると、「中日vs.ロッテ」は、想定できた組み合わせの中でも「(視聴率は)最低レベル」とのこと。もっとも数字が取れたであろうカードは「巨人vs.ソフトバンク」、関西限定でいえば「阪神vs.ソフトバンク」という。今回の「中日vs.ロッテ」は、数字としては「関東で7~8%いけばかなり良いほう」らしい。

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