メジャー投手が驚異の170キロを記録

人類はどこまで速い球を投げられるのか?

2011.06.16 THU



画像提供/Getty Images
今年4月、メジャーリーグでレッズのチャップマン投手がスピードガン導入以降最速の時速106マイル(約170・6キロ)をマークして話題になった。チャップマンは2009年のWBCで日本戦にも先発したキューバ出身の快速左腕。ただし、テレビ中継では105マイル(約168.9キロ)と表示され、メジャー公認のスピード解析機では102.4マイル(約164.8キロ)。本当に170キロ出ていたかは微妙なところだが、今回の記録がスピードガン最速であるのは間違いないのだ。

ところで、人間はどこまで速い球を投げることができるのか。じつは、研究者のあいだでは「100マイル超」、160プラス数キロが投手の投げる球の限界とされてきた。160キロ以上の球を投げるうえで重要なのは、大きな体や長い腕だけではなく、腰や股関節、上半身などの体全体を回転させる力だといわれる。しかし、その回転力があったとしても、今度はボールを投げた瞬間に一番負荷がかかる「ひじ」が耐えられない。だから、160キロ超を投げられる投手はメジャーにもそんなにたくさんいるわけではないのだ。「どんなに体格がよくなっても、筋肉の複雑な動きを支える靭帯と腱の強度には限界がある。人間の体の構造上、これ以上(100マイル超)のスピードは出ないだろう。110マイル(約177キロ)? 夢のような話だ」(アメリカスポーツ医学機構のグレン・フレイシグ博士/朝日新聞2011年4月9日付Beより)。

もっとも、その夢のような球を投げた投手もいるらしい。60年代にマイナーに所属していたダルコウスキーという伝説の左腕で、各種サイトによると、同投手の最速はなんと110マイル(約177キロ)。ちなみに日本人最速は東京ヤクルトの由規が昨年8月に記録した161キロ(公式記録は伊良部ほかの158キロ)。さて、日本人投手が170キロの豪速球を投げる日は来るのだろうか!?
(村木哲郎)


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