お手軽! 自宅菜園入門/第12回

日本人の主食! 「米」はベランダで作れるのか!?

2011.08.19 FRI


バケツで栽培されているコシヒカリ。ちなみにバケツ3つでお茶碗1杯分のお米の量に相当します。お腹一杯食べるのは難しいけれど、自分で育てたお米の味は格別のはず!
サラダはもちろん、煮物、味噌汁…と、晩ごはんのメニューくらいはまかなえるほど、充実してきた我が家のベランダ菜園。でも何かが欠けている。…ハッ! 我々日本人の主食、「米」がないのか! でもベランダを水田にするわけにはいかないし、さすがに自宅で稲作は無理なんじゃ…。

と思ったら、なんとベランダでもお米が作れる「バケツ稲づくり」なるものがちゃんと存在していた! 気になるその正体について、バケツ稲づくり事務局の林美穂さんにお聞きしました。

「バケツ稲づくりは、JAの食育プロジェクトの一環としてスタートしました。毎年3月からインターネットで種もみの配布募集をしていますので、バケツと土があれば誰でも稲作を始めることができますよ」

このバケツ稲、現在では育てている人が全国で50万人もいるそう! 来年はぜひ自分も育ててみたい…ということで、さっそく栽培の仕方を教えてもらいました。

「使うバケツは、10リットル以上のものを用意します。土は『黒土(保水性が良く有機物を含み、耕作に適した土)6、赤玉土(粒状で、通気性に優れた土)3、鹿沼土(軽くて水はけのよい土)1』の割合がベスト。稲作では、土に肥料がありすぎると葉ばかりが大きくなってお米の粒が小さくなってしまうので、野菜用の培養土は使わないんです。これに水と専用の肥料をよく混ぜて、バケツの中で泥状にしておきます。ここに、あらかじめ水に浸して発芽させた種もみをまきます。その後生育し葉の枚数が3~4枚に増えたら、一度抜き取って、茎が太く育ちの良いものを数本集めた田植えでいうところの『苗』を作り、バケツの中心に植え直します。2週間ほどして根がしっかり張ってきたら、苗の根元から5cmほど上の所まで水を張っておきます」

基本的には、この植えつけの作業が完了した後は成長を見守るのみ。植えつけから40日間くらいは苗の成長が盛んで茎の数が増える時期になるので、バケツの水位を5cmに保つよう、水やりをするのがポイントだそう。

「その後、草丈が50cm程度になったらバケツの水を捨て、2~5日ほど土を乾かしてから再び水を足す『中ぼし』という作業をします。約20日後には茎が膨らみ穂がでて、もみの中ででんぷんが固くなっていきます。5月に種まきした稲は、秋になるといよいよ収穫。首を垂れる黄金の穂になったら、ハサミで稲を刈って風通しの良い場所で10日ほど干します」

まさに田んぼで行う稲作そのものですね! ちなみに収穫後、食べるにはどうすれば…?

「脱穀、もみすり、精米も自分でできますよ。脱穀は、伏せた茶碗の中に穂を入れて引っぱれば穂からもみが外れます。これをすり鉢でもみすりしたら玄米になります。ここで食べてもいいですし、白米にしてもOKです。玄米を乳飲料などの口の広いビンに入れてすりこぎ棒でつくと、粉(ぬか)が出て精米されます。昔は一升瓶などに入れて細い棒でついて精米していたんですよ」

自分で育てた野菜をおかずに、自分で育てたご飯をほおばる…。こんな究極の贅沢も、決して不可能ではないってことですね!

(池田香織/verb)

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