8/21 ホームレスワールドカップ開幕

「野武士ジャパン」悲願の1勝なるか?

2011.08.18 THU


ボランティア活動を通じて見た被災地の現状や、知り合った被災者の思いを世界に伝えるため、パリで15分間プレゼンをする予定だという
なでしこジャパンの女子サッカーワールドカップ優勝。ザックジャパンによる日韓戦での大勝。男女ともに盛り上がりをみせる日本サッカー界に、新たな闘いの幕が上がろうとしている。

今年で9回目を迎える「ホームレスワールドカップ(HWC)」。ホームレスのみが選手として参加できる(※)4人制ミニサッカーの世界大会に「野武士ジャパン」こと日本チームが2年ぶりに出場するのだ。今年のパリ大会は8月21日から28日まで開催され、参加国は過去最多の64カ国に上るという。 

2003年から毎年開催されている同大会は、世界の貧困問題について考えるきっかけを与え、貧困状態にある人々に前向きな希望を感じてもらうことを目的に生まれた。野武士ジャパンの活動を支援する「ビッグイシュー基金」は大会参加の意義をこう語る。

「今、日本国内においてホームレスの若年化が進んでいます。ビッグイシュー基金が40歳未満の若いホームレス50人へ聞き取り調査したところ、多くの人が家庭環境の影響による不安定な就労体験から自分に自信がもてず、強い自己否定の感情をもち、自立に前向きになれない現実が見えてきました。そこで私たちは、スポーツの楽しさを通じて、生きる上で大切な『もう一度チャレンジする気持ち』を取り戻したいと考えています」(広報の長谷川知広さん)

実際、大会後に自立への一歩を踏み出した人も多い。過去2大会に出場した日本チーム計16名のうち11名が大会出場をきっかけに住居を得て、新しい仕事に就いた。

今回、パリ大会に出場するのは6月4日の代表選考会に集まった16名のなかから選出された8名。平均年齢は35歳だ。サッカー経験者はわずか1名だが、週に1度の練習や合宿を経てチーム力は着実にアップしているという。

「予算の都合でなかなか練習場が確保できないといった苦労もありましたが、その間も各自が走り込みや自主トレに励むなど、メンバーのモチベーションはかつてないほど高いと思います。合宿では毎日2時間に渡るミーティングで議論を重ね、最初はぶつかることの多かったチームのムードも良くなってきました。他の参加国は日本チームに比べて平均年齢が低く、サッカー経験者も多い。過去2回出場した大会は未勝利に終わっていますので、今回は何とか勝ってもらいたいですね」(長谷川さん)

悲願の1勝に向け野武士ジャパンは今日、日本を発つ。

※大会開催日より1年以内に3週間以上のホームレス経験があることが参加条件

(榎並紀行)

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