なるほど意外なペットの雑学/第4回

熱帯魚、実は暑さに弱かった!?

2011.09.09 FRI


水槽の中をおしゃれにするのも熱帯魚を飼う楽しみのひとつ 写真提供:toucyan777 / PIXTA
ド派手な色やユニークなフォルムのものが多く、飽きずに観賞できる熱帯魚。熱帯地方ならではの華やかさを、きっと僕たちの部屋にプラスしてくれるはず……と勝手に想像してるけど、ちょいと確認。そもそも熱帯魚って、熱帯地方にすんでる魚のことだよね?
 
「本来は熱帯魚とは、熱帯地方に生息する淡水魚のことを指しますが、日本で“熱帯魚”として流通しているものの中には、実は温帯域の魚も入っています。さらに海水魚を指したりもするので、大きくいうと“観賞用のきれいな魚”ということになります」

そう教えてくれたのは熱帯魚の通信販売店であるネオスの代表・寺村宏さん。最近では養殖技術が向上し、原産国と違った場所で生まれたものも多く販売されているという裏話も教えてくれた。

「人気のある種類ほど、東南アジアやインドネシア、中国などで養殖されている率は高いでしょう。ブラジルやペルーが原産国の魚でも、移動コストや輸送による健康状態の負担を考えると、アジアで養殖する方が効率がいいんですよ」

ところで熱帯魚の中で最も高額なのは、どんな種類なんだろうか。

「淡水エイやアロワナですね。色が美しい淡水エイだと100万円以上のものがいますし、アジアアロワナの中のアルビノという変異個体だと1000万円以上で販売されることも。ただし、両方とも2万~3万程度のものもいますのでピンキリではありますが」

と、ここで生態にかかわる素朴な疑問をひとつ。いつか友人が“熱帯原産の魚なのに、冬よりも夏場に弱ることが多い”と嘆いていたんだけど…。熱帯の魚なのになぜ? 今度は熱帯魚販売店、トロピランド荒川店でサブリーダーを務める湯浅章彦さんにお話を聞いてみた。

「そもそも熱帯魚が暮らしている水温は26℃~30℃程度。日本の夏場の室内は40℃になることもあるので、放っておけば水温もそれに近づきます。水温が30℃を超えると水の中の酸素量も減少しますから、やはりほとんどは弱るか死んでしまうでしょう。ですので夏場は水温を下げる必要があります。野生化したグッピーが30℃を超える温泉地の川に生息している例や、ドクターフィッシュとして知られるガラルーファが40℃近い水温で生きていることもありますが、かなり稀な例だと考えられます」

最後にちょいとおバカな話題を。1989年に発表されたWinkの楽曲で「淋しい熱帯魚」というものがあるが、果たして熱帯魚は淋しがるのか。教えて、湯浅さん!

「基本的には淋しがらないと思います。もし1匹だけを飼ったとしても、それが原因で体調を崩すなどの、目に見える変化はありませんので。ただピラニア・ナッテリーなど群れで泳ぐ習性が強いものは、複数でいる方が落ちついています。なのでそういう種類は2匹以上で飼うことをオススメしています」

流通の裏側だけでなく、生態もなかなか興味深い熱帯魚。じっくり観察すると、もっと不思議で愉快な生態に触れられそうだ。

(山葉のぶゆき/effect)

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