2011年10月23日が伝説の日になる?

競馬界に、“異例”の「雑草系三冠馬」誕生の予感

2011.10.17 MON


2011年5月29日、東京競馬場で行われた「東京優駿(日本ダービー)」を優勝したときのオルフェーヴル。大雨で馬場がぬかるむ中、力強く抜け出し、ウインバリアシオン以下を退けた。10月23日の「菊花賞」では同様のパフォーマンスを見せられるだろうか!? 写真提供/GettyImages
2005年10月23日、伝説の名馬ディープインパクトがG1レース「菊花賞」を制覇し、史上6頭目の三冠馬に輝いた。あれからちょうど6年。オルフェーヴルという競走馬がディープインパクト以来の三冠制覇をかけ、10月23日に行われる菊花賞に挑もうとしている。

「三冠」の称号は様々な競技に存在するが、競馬界では春に開催される「皐月賞」「東京優駿(日本ダービー)」、秋に開催される「菊花賞」が三冠レースとされ、すべての覇者が「三冠馬」と呼ばれている。

数ある大レースの中でも三冠レースに注目が集まるのは、3歳馬(人間の15歳くらい)限定のレースだからだろう。若駒はいきなり成熟した大人と戦うのではなく、まずは同世代の頂点を決める。その様は甲子園を舞台にした高校球児たちのドラマに近い。若きサラブレッドが生涯一度のチャンスをかけてひた走る姿に競馬ファンは心を熱くさせるのだ。

ちなみに今年の3歳戦は皐月賞、東京優駿を圧倒的な力で勝利したオルフェーヴルの独壇場で、見所は同馬の三冠挑戦に尽きるといっても過言ではない。

過去には、セントライト(1941年)、シンザン(1964年)、ミスターシービー(1983年)、シンボリルドルフ(1984年)、ナリタブライアン(1994年)、ディープインパクト(2005年)という三冠馬がおよそ10~20年に1度登場しているが、オルフェーヴルはこの超名馬たちに肩を並べられるほどの実力馬か?

最初に不吉なデータを挙げると、これまでの三冠馬はすべての三冠レースで高い支持を集める超エリート馬だったが、オルフェーヴルは2~3歳初頭にかけて4度も敗戦を喫しおり、皐月賞では伏兵扱い。同馬はそんな低評価に反し本番で結果を残したが、過去にこのような“雑草系”が三冠馬になった例はない。

だが、三冠達成を後押しする要素もある。菊花賞で敗れ二冠にとどまった馬はこれまでに8頭存在するが、敗戦の主な要因は同世代に実力を逆転されたこと。競走馬は人間の数倍のペースで成長を遂げるため、半年でガラリと力関係が変わることも珍しくないのだ。

しかし、オルフェーヴルは最大のライバルと目されていた東京優駿2着馬、ウインバリアシオンに先日の前哨戦で圧勝。夏を超えて同世代との実力の差をさらに広げた感もある。

次の菊花賞は3000mの長距離戦だが、オルフェーヴルは中・長距離戦を得意としたステイゴールドの仔で血統背景も申し分ない。以上のことから、力関係だけを見ると三冠達成の可能性はかなり高いといえよう。

あとは騎手がウマく勝利に導けるか…。主戦の池添謙一騎手は現在32歳。キャリア15年という脂が乗った世代だ。歴史的偉業がかかった大一番に我々の同世代がどのような立ち回りを見せるのかにも注目したい!
(下元 陽/BLOCKBUSTER)

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