常識みたいだけどヘンじゃない?

アウェーだから不利って…? サッカー審判ジャッジの謎

2011.10.20 THU


ホームの大観衆の圧力は、審判だけじゃなくアウェーチームの選手にとっても同じこと。それだけにアウェーで勝つのは難しいのだ
画像提供/ロイター/アフロ
サッカー日本代表がW杯アジア3次予選でグループリーグの首位に立っている。ただし、11月の北朝鮮戦などの2試合はアウェー。となると、心配なのが敵地での「審判の判定」の問題だ。

じつはサッカーでは、審判がホームチームに有利にみえる判定をすることがよくある。たとえば、今年のアジア杯では地元の中東勢との試合で不可解な判定が続出。日本の選手も「審判の判定が公平じゃない」と不満を口にしていたし、02年のW杯でも韓国対イタリア戦などでやはり地元韓国に有利な判定が続出し、大きな問題になった。

なぜホームとアウェーで審判の判定が違ったりするのか。その理由のひとつは大観衆の「圧力」。スタジアムには数万人もの観客がつめかけ、その8割から9割がホームのサポーター。欧州や南米ではアウェーチームがボールを持っただけで強烈なブーイングを受けるし、ファールしようものなら瓶や石まで飛んでくる。その異様な雰囲気に審判も呑まれ、微妙なプレーでは判定に影響が出てしまうようなのだ。実際、昨年5月にサッカーの聖地、英ウェンブリーで行なわれたイングランド対メキシコのW杯直前親善試合で笛を吹いた家本政明氏は、著書『主審告白』でこんなふうに振り返っている。スタジアムは9万人ものイングランドサポーターで埋めつくされ、驚いたことに、試合前に警察や消防の責任者がやってきて、人員の配置や導線の確保など、もしものときはこういう態勢であなたを守ります、と説明してきたのだという。サッカーでは審判も命がけというわけだ。

もっとも、そこには、きちんと判断できる技術を持った審判がまだ少ないという理由もある。なかには世界一といわれたイタリアのコッリーナ氏のように、試合の雰囲気に左右されずにつねに公平かつ正確な判定で尊敬を集めた審判もいる。審判の質が向上すればホームとアウェーの判定の違いはなくなる…のかもしれない!?
(村木哲郎)


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