9校の切符を40校が争奪戦

「箱根駅伝」出場を懸けた「予選会」の熾烈な闘い

2011.11.02 WED


何百人もの選手が一斉にスタートする光景は圧巻。予選会とはいえアクシデントでシードを逃した強豪校が出場することもある
撮影/野口岳彦
天国か地獄か。運命が決まる瞬間を目撃してしまった。10月15日、来年正月の箱根駅伝を目指して予選会が行われた。本戦へのキップは「9」枚で、選考方法は20kmのロードレース。各大学10人以上12人以下が出走し、上位10人の合計タイムで6位以内に入った大学に出場権が与えられる。そして、7位以下は上位10人の合計タイムに関東インカレの成績に基づくポイントを加味した総合タイムで争われ、残り3校が決定する。

この予選会、予選会といえども誰でも出られるわけじゃない。1万m34分以内などの参加記録をクリアした選手を10人以上そろえないと出場できないのだ。今回は前回から4校増の40校がエントリーした。

予選会当日は、20年ぶりの雨模様。スタート地点となる陸上自衛隊立川駐屯地の滑走路に400人以上のランナーが並ぶと、選手たちの緊張感がビシビシと伝わってくる。市民レースともっとも違うのはその雰囲気とスピード感だ。ランナーたちの速度は時速20kmほど。あっという間に通りすぎていく。そして、エースが果敢に飛ばしてタイムを稼ぐチームがある一方で、上武大学、神奈川大学などは何人かのグループで進む「集団走」で、堅実なレース運びを見せた。

成績発表は国営昭和記念公園内の広場で行われた。普段は家族連れなどがほのぼのとした時間を過ごすスペースだが、この日だけは天国と地獄が混在する異様な空間となった。「8位、中央学院大学」のコールで、歓喜と悲鳴が入り混じったどよめきが起きた。15kmの地点では圏外にいた中央学院大学が滑り込んだからだ。反対に、トップ通過の候補だった日本大学が、個人成績で10位以内に3人も入りながらまさかの落選。涙を堪えきれない選手もたくさんいた。

今年の正月は予選会を6位で通過した東海大学が本戦で4位に入った。今回も予選会から上位に食い込む大学が出てくるだろうか。
(酒井政人)


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