『走ろう、ニッポン!』/第8回

五輪マラソン出場の選考基準とは?

2012.04.06 FRI


厳しい選考基準をクリアするため、ランナーたちの勝負は熾烈を極めます。代表に選ばれた選手には、ぜひとも今度の五輪でメダルを獲得してもらいたいですね! 画像提供:よっし/pixta
3月12日にロンドン五輪のマラソン出場選手が決まりました。普段マラソンに興味がない人でも、実業団の選手を押しのけて、市民ランナーが五輪の選手候補として期待されるなどの盛り上がりは記憶に新しいはず。でも選考方法や基準に関しては、よくわからないのが正直なところ。五輪マラソン選手はどうやって選ばれているのでしょうか?

「オリンピックのマラソン競技候補選手枠は、補欠1人を含め4人までとなっています。オリンピックの候補選手に選ばれるためには、決められた4つの大会いずれかで成果を上げることが求められます。一つ目はオリンピックの前年に開催される『世界選手権』でメダルを取ることで出場が内定します。ほかに男性ランナーの場合、前年の12月開催の『福岡国際マラソン』、オリンピックの年の2月に開催される『東京マラソン』、3月の『びわ湖毎日マラソン』いずれかで日本人1位を取ることで、晴れて選考対象になります。しかし、1位さえ取れば必ず最終的に選ばれるとも言えず、タイム、天候、過去の実績なども選考に加味されます」

と教えてくれたのは、ランニングアドバイザーの牧野仁さん。具体的に“合格基準”となるタイムの目安はどれくらいなの?

「男性の場合2時間9分30秒を切ることが目安となります。しかし、大会が雨や風など悪条件であった場合、1~2分程度考慮される場合があります。また、前述の4つの大会の1つで好成績を残せても、それ以外の大会で結果にばらつきがあった場合は、複数の大会で順位が安定している選手が選ばれるということも起こるのです。実際に今年の男子マラソン選手候補の呼び声も高かった川内選手は『福岡国際マラソン』で、日本人トップの3位でしたが、『東京マラソン』で14位という結果に終わり、出場権を逃してしまったのです」(同)

1つの大会で好成績を残しただけでは、100%オリンピックに出場できるとは限らない、というわけですか。だから複数の大会に出場する選手がいるのですね。でもそれでは選手にとって負担になるのでは?

「そうですね。30年くらい前までは、『福岡国際マラソン』の1つのみが、オリンピックの選考対象となる大会でした。しかし、選手に選択権を多く与えるために選考基準となる大会数が増え、今のようなより厳しい選手枠の獲得争いが始まったのです。ときには、前評判から世間に期待されていた選手が代表から外れてしまい、メディアで非難されることもありますが、こればかりは逆らえないルールですから、選ばれた選手を応援してあげてほしいですね」(同)

厳しい戦いを潜り抜けて、勝ち取った代表選手たち。7月のロンドン五輪は熱を入れて応援をしなくてはいけませんね!

(冨手公嘉/verb)

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