ボールが変わってホームラン激減

プロ野球「統一球」問題って?

2012.06.07 THU


今回参考にしたのは、フェンス手前、スタンドに近い「8」のエリアまで飛んだ打球が本塁打になった割合
画像提供/データスタジアム
昨年から「飛ばない」と話題のプロ野球の統一球問題。ついに選手会が日本野球機構(NPB)に見直しを求める事態にまで発展した。そもそも公式戦の使用球は、試合を主催する球団が用意するものだった。しかし近年、使用球の違いによる公平性が疑問視されるようになったうえ、飛距離が出にくいといわれていた国際大会使用球への対応が急がれるように。そこでNPBが使用球の規格を統一、国際規格に近いボールの全球団使用を決定したのが統一球誕生のいきさつだ。しかしながら、本当に影響は大きいのか。スポーツのデータ収集が専門のデータスタジアム・吾郷伸之氏と佐藤岳氏に聞いてみた。

「統一球を導入した2011年のセ・パ合計本塁打数は1605本から939本に激減、総得点も7582点から5663点にまで減少しました」(吾郷氏)

これはすさまじい…。

「さらにグラウンド内をホームベースからフェンスまで8分割し、最もスタンドに近いエリア(距離「8」*左図)以遠に飛んだ打球が本塁打になった割合を示すデータがありますが(左表参照)、統一球導入後は、距離8以遠にまで飛びながら本塁打にならない、いわばフェンス手前で失速する打球の割合が明らかに増えているんです」(吾郷氏)

確かに統一球導入初年の同データは前年の38.0%から22.2%まで激減。ここまで低い数字はデータ収集開始後、初だという。やはり見直しがない限り、本塁打は今後、めったに見られないものになるのか…。

「実は今年5月の同データは3、4月の20.1%から24.9%まで上がっています。昨年の月別数値は試合数の少なかった4月を除けば1年を通して数値が22%前後で推移していました。そう考えると打者が統一球に対応し始めている兆しかもしれません」(佐藤氏)

果たしてプロの打者は本当に対応し始めたのか? 今後の注目ポイントである。
(高橋ダイスケ)

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