NY、マサチューセッツ、フロリダ…

アメリカ東海岸 新カジノ続々登場

2013.03.29 FRI


カジノの代名詞的な存在ともいえるラスベガスだが、今やその座はマカオやシンガポールなどに脅かされつつある
米国、特に東海岸で、まさにカジノの建設ラッシュともいうべき状況が起きています。その理由はもちろんお金。米国各州は慢性的な財政赤字に陥っているうえに、この不景気。てっとり早く税収を増やす方法といえば、ギャンブルくらいしかないと考えたのでしょう。

実際、カジノの集客力と収益力は立証されています。

たとえばニューヨーク郊外のアクダクト(Aqueduct)競馬場に、昨年10月にオープンした「リゾート・ワールド・カジノ」は、現時点ではビデオスロットマシン4500台と電子テーブルゲーム台500台しか装備していないにもかかわらず、その売り上げはすでに1300万ドルに達しました。この調子でいけば、競馬場の売り上げも合わせると年間6億7600万ドルは見込めると州は考えています。これは州の教育基金の44%に相当する金額です。

そしてニューヨーク市長は、このカジノをすべてのゲームを備えたフルカジノへと発展させる計画を支持しています。また全米最大のコンベンションセンターと3000室のホテルの併設計画は、すでに承認済みです。

またフロリダでは、カジノ建設を認める法案の通過はまず確実とされており、州政府はすでにマイアミで、海辺の土地を4億5000万ドルで購入。ここにカジノやレストラン、ショッピングモールを含む巨大施設を、38億ドルを投じて建てる予定です。

同様にオハイオでは、2009年の投票で最高4カ所までの新設が承認されたカジノの第1号を、年内にオープンする見通し。このほかメリーランドでも同州初となるカジノが昨年スタートし、今後さらなる建設が予定されています。

しかしカジノ計画がバラ色の未来を保障してくれるかというと、そうとも限りません。

2006年、ペンシルバニア州にカジノができたことによって、お隣ニュージャージー州アトランティックシティのカジノ収益は30%も減少。同じくニュージャージー州に隣接するニューヨーク州など都市部近郊にできれば、さらに減るのは確実です。

またライバルは隣の州だけではありません。現在、マカオやシンガポールといった、アジアのカジノが台頭しつつあるのです。

ラスベガス・サンによれば、ラスベガスのギャンブル収益は、ピークだった68億3000万ドル(2007年)から比べると、大幅に落ち込んだままだといいます。海外からの観光客が、マカオなどへ流れたためと見られており、事実、マカオを有する中国南部の年間ギャンブル収益は、昨年過去最高の335億ドルを記録しました。

こうした米国内のカジノ建設が吉とでるか凶とでるかは、数年、あるいは10年以上経過しないとわからないかもしれません。

しかし州の財政をギャンブルに頼らざるを得ないというのは、なにかもどかしいというか、納得できないものがあります。
(岡 真由美)

※この記事は2012年3月に取材・掲載した記事です

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