家にいながらも楽しめる!?

「お化け屋敷」の歴史&トレンド

2013.06.20 THU


実際にお化けが出るとは思えないのに、怖さを感じるお化け屋敷。人の想像力に訴える、高度なアミューズメントだといえるかも?
夏になると、子どものころに体験した「お化け屋敷」のヒヤヒヤ感が懐かしく、また味わってみたいという人も少なくないのでは? 近年は歩いて回るウォークスルー型、乗り物で楽しむライド型、足音や悲鳴がリアルに聞こえる3Dサウンド型など、遊園地やイベントホールで趣向を凝らしたお化け屋敷が楽しめるけれど、最新のトレンドはどうなっているのだろう?

ということで、『お化け屋敷になぜ人は並ぶのか』(角川書店)の著者で、お化け屋敷プロデューサーの五味弘文さんに聞きました。

「明治後期から昭和初期にかけて確立したお化け屋敷は、もともと『展示物を見る』ものでした。つまり博覧会の延長線上で、90年代までは、何の脈絡もなく怖いものが並んでいる、というお化け屋敷が主流だったんです。しかし最近では、ストーリー性があり、その物語に参加するというスタイルが注目を集めています。技術的に新しいことをするより、“企画力”が重視されていますね」

例えば、五味さんが2010年に企画した『足刈の家』というお化け屋敷では、『アキレス腱を切られて歩けないままに亡くなった女性が、屋敷に入り込んだ人の足を奪おうとしている』ストーリーを設定し、客は裸足になって屋敷に入る…という演出をしたそう。五味さんによれば今年も“ストーリー”と“参加”がテーマになった、いわば“体験型”のお化け屋敷が多数、企画されているという。

「もうひとつ、最新のものだと、インターネットのライブカメラを使って、お化け屋敷の中を24時間映し続ける『ゴーストカム』という取り組みもあります。営業中はお客様が怖がり、楽しんでいる様子を見ることができ、夜中は誰もいないお化け屋敷が延々と映されている。じっと見ていると、自分の部屋にお化け屋敷が侵食してくるような感覚になります。夜中に部屋の電気を消して、映像を見ていると…」

眠れなくなっちゃいそうなので、それ以上はご勘弁を! 最後に、そんなお化け屋敷の魅力とは?

「現代社会では、多くのものが『いかにストレスをなくし、快適に過ごすか』ということに重点を置いています。お化け屋敷は逆にストレスを作り出し、何が起こるかわからないという不安と恐怖を楽しめる、数少ない場です。入場するときはよそよそしかった男女が、出口から手をつないで出てくる…なんてことも多々ありますし、デートにはお勧めですよ」

感情移入しやすい物語を作り、非日常を演出してくれる最新のお化け屋敷。リアルとインターネットで楽しんでみては?
(西田友紀/blueprint)

※この記事は2012年6月に取材・掲載した記事です

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