脳内でイメージするだけでOK

「一歩も走らない走」って何?

2013.07.30 TUE


「Team AOYAMA」で行っている「体幹スイッチを入れるエクササイズ」の様子。眠っている体の機能を目覚めさせる運動だ
暑かったり、涼しかったりして気温差にややついていけない日が続く。トレーニングで体を鍛えたいところだが、ジムへ通う時間はないし、ジョギングも面倒だ。

そんな折、“一歩も走らないエクササイズ”があるという話を耳にした。その名も「一歩も走らない走」。実際に走っている姿をイメージしながら立ったまま腕を振ると、血流が促進され、ダイエット効果もあるらしい。

しかし、虫がよすぎる話だ。専門家に真偽を聞きたい。訪れたのは、パーソナルコーチングシステム「Team AOYAMA」代表で、プロ・アマ問わず、スポーツ全般の指導を行っている青山 剛さんの事務所。彼には、『走らないランニング・トレーニング』(毎日コミュニケーションズ)という著書もある。

さて、気になる回答は…。

「たしかに、立ったまま腕を大きく振るだけでも、代謝が上がり、脂肪が燃焼しやすい体になりますよ。その際、肩甲骨を起点として骨盤に力を伝えるイメージを持つことが重要です」

おお、疑ってすみませんでした!

「もっとも、本来のダイエット効果などはウォーキングなどの有酸素運動を加えないと期待できませんけどね」

青山さんは続ける。

「体を伸ばす『ストレッチ』、体の力を起こす『スイッチ』、体の力を使う『ストレングス』の3つを『3S』と呼んでいるんですが、一般的にトレーニングは、この順番で行います。野球でいえば、素振り、キャッチボール、試合ですね。『走らないランニング・トレーニング』で紹介しているのは『ストレッチ』と『スイッチ』、つまりランニングの前に行う効果的なウォーミングアップの方法です」

具体的には、どうすればいいんですか?

「『ストレッチ』は胸、脇、肩、肩甲骨、首、股関節などの筋肉を伸ばす運動。『スイッチ』には、たとえば『踏みつけ』といって、片足でしっかり立つエクササイズがあります。その際、足の親指の付け根、拇指球(ぼしきゅう)というんですが、ここにしっかり重心を置き、腹筋とお尻が意識できているとバランスよく静止します。これに腕の振りを加えれば、文字どおり『一歩も走らない走』になりますね」

「忙しい人は3Sの前の方だけやればいい」「トレーニングを長続きさせるポイントは頑張らないこと」だという青山さん。「一歩も走らない走」で思わず走り出したくなる体を作ることは、あながち虫のよすぎる話ではなかったようだ。
(石原たきび)

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