これは誰にも破れない? 偉大な足跡

球史に刻む永久不滅の「珍記録」集

2013.10.03 THU


日本記録を塗り替えたバレンティンも、MLB時代はわずか通算15本塁打。日本の投手を研究するなど努力を重ね、今季その才能が爆発した 画像提供/時事通信
東京ヤクルトのバレンティンが、シーズン最多本塁打記録を更新した今季のプロ野球。新記録樹立により、約半世紀にわたり破られることのなかった55本塁打という記録の偉大さも改めてクローズアップされた。だが、球史に刻まれる記録は、こうした華やかなものばかりではない。派手さには欠けるが、思わず唸る大記録もたくさんある。

「今年の夏の甲子園では千葉翔太選手(花巻東高)の“カット打法”が話題を呼びましたが、プロ野球でも今季、横浜DeNAの鶴岡一成が脅威の粘りで相手投手に19球投げさせました。これは過去に2人しか達成していないプロ野球タイ記録です」(『プロ野球は「背番号」で見よ!』などの著作を持つスポーツ・アナリストの小野俊哉氏)

一方、長く現役を続ければこそ積み上げられた「偉大なワースト記録」も。村田兆治(ロッテ)の通算暴投記録「148」、野村克也(南海など)の通算併殺打記録「378」がそうだ。

「サインを自ら出していた村田は、速球のサインを出しながら、途中で気が変わってフォークを投げることもありました。当然、キャッチャーは捕れません。でも、村田は『捕れない方が悪い』と言わんばかりの態度。そんなワガママもエースの特権だったわけです。また、野村の場合は通算打席数も1位です。併殺打の記録は、鈍足ながら誰よりも打席に立った彼ならではの金字塔といえます」(同)

プロとして生きるため、己のスタイルを貫き通した結果、生まれた記録もある。東尾 修(西武)の通算最多与死球「165」だ。

「直球があまり速くなかった東尾は、内角をえぐるシュートを武器にエースに上りつめました。一時期は投球の約7割がシュートだったほど。『よけられない方が悪い』という発言から“ケンカ投法”とも呼ばれました」(同)

記録から読み解く選手の個性。これも、プレーが数字に表れやすいプロ野球の醍醐味かも。
(榎並紀行/やじろべえ)


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