焼酎からデニムユニまで!?

広島カープ グッズ企画力の秘密

2014.02.04 TUE


2013年シーズンに着用し、球界に衝撃が走った“デニムユニ”。また今年1月には、ユニフォームの文字や背番号が左右逆になっている“反転ユニ”が発売され、すぐに売り切れとなった… 写真提供/広島東洋カープ
野球やサッカーファンにとってこの時期は、ファンクラブに入り直したり、応援グッズを整理したりと「開幕準備」で何かと忙しい。グッズを整理していて感じるのは、各プロスポーツチームが製作・販売するグッズに、年々シャレの効いたユニークなものが増えていることだ。

たとえばJリーグの大宮アルディージャは、4年連続で残留争いを経験し勝ち残ってきた勝負強さと残留力を込めた「落ちない!お守り」を2009年1月に発売。受験生などの間で話題となって、製作した500個がわずか5日で完売した。

地元色とキャラクター性にこだわるのがプロ野球の千葉ロッテマリーンズだ。昨年だけでも、千葉市を舞台にした人気アニメ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない。』とのコラボグッズや、背番号2(ふ)7(なっ)4(しー)のユニフォーム姿の船橋市非公認キャラ「ふなっしー」とのコラボグッズを販売。また、球団マスコット・マーくんのイラストを漫画家の漫☆画太郎先生が描いたグッズは販売後すぐに売り切れてしまい、翌月に慌てて再販するほどの人気だった。

ほかにも、2007年にオリックス・バファローズが当時のコリンズ監督グッズとして「肩コリンズ」(磁気ばんそうこう)を発売するなど、ユニーク(というかダジャレ?)なグッズはいろいろある。

だが、数あるプロスポーツチームの中で、もっとも企画力に富んだグッズを生み出し続けているのは、プロ野球・広島東洋カープで間違いないだろう。このシーズンオフには「十六年熟成ダルマ焼酎 2013カープ激闘の記憶」を発売。16年ぶりのAクラス入りにちなみ、16年間貯蔵した米焼酎を使用するというこだわりようだ。

カープは過去にも、数多くのシャレの効いたグッズを販売してきた実績がある。06年には当時のブラウン監督のおなじみのパフォーマンスをモチーフにした「ベース投げTシャツ」を、07年には山崎浩司内野手が対戦相手を隠し球でアウトにしたことをネタにした「隠し球Tシャツ」まで販売してしまった。

カープがすごいのは、企画力もさることながら、それをすぐに商品化してしまうスピードにある。「隠し球Tシャツ」の際も、8月15日に生まれたプレーが、翌週の24日にはもう商品となって販売されていたのだ。

広島カープの商品販売部に取材すると、「こんなカープグッズがあったら面白い! といったアイディアがあれば、すぐに検討するようにしています」と答えてくれた。それゆえ、ヒット商品の裏では、数えきれないほどのボツ案も生まれているという。3割のヒットの裏に7割の失敗がある野球選手同様、厳しい勝負の世界で戦っているのだ。

ちなみに、昨年カープファンをも驚かせたアイテムとして、選手も試合で着用した「デニム柄ユニフォーム」がある。一体どのように発想したのだろうか?

「ファッション雑誌を見ていて、とあるデニムブランドがデニム地でユニフォームを作って野球をしているスナップがあり、そこからイメージを膨らませていきました。アイディアのネタ元は野球まわりに限らず、日常生活の中でいろいろなものと触れるなかから考えています」(広島カープ商品販売部 木村勇貴さん)

今季のカープは、昨年限りで引退した前田智徳さんとアドバイザリー契約を結び、商品開発に関してのアドバイスを受ける予定だという。あのイチローも憧れた伝説の男が、一体どんなアイディアを生み出すのか? 今後もカープグッズから目が離せそうにない。
(オグマナオト)

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