西岡「守備妨害」優勝だけじゃなかった…

プロ野球「モヤモヤ優勝」場面5選

2014.11.27 THU


ほかにも「2位チームの敗戦を待って無人のグラウンドで胴上げ」というモヤモヤ優勝パターンも。あなたの思い出の「モヤモヤシーン」はどれですか?
今年のプロ野球・日本シリーズは、阪神・西岡 剛の守備妨害で試合終了、というなんともやりきれない幕切れだったのはご存じの通り。新聞紙上では「前代未聞」というフレーズが散見したが、実は今回同様「えっ、これで終わり?」と思わずつぶやきたくなる後味の悪い優勝決定シーンというのは過去にもあった。タイプ別に振り返ってみよう。

◎相手のミス篇
2012年の巨人のリーグ優勝シーン。マジックナンバーを1としていた巨人が2点リードで迎えた9回表、ヤクルト最後の攻撃は2死一塁でカウントは2ボール2ストライクに。「あと一球」コールで盛り上がる東京ドーム…。ところが次の瞬間、なぜか一塁ランナーの雄平が大きく飛び出しタッチアウト! 「牽制死」という幕切れに、ファンは「そっちのあと一球かい!」と思わずツッコミ…。

巨人対ヤクルトではもうひとつ、ミスで優勝が決まったシーンがある。2007年、マジック1の巨人が3-4とリードされて迎えた9回裏の攻撃、1死満塁の場面で打球はショートを守る宮本慎也のところへ。ところが宮本が一塁へ悪送球してしまい、5-4で逆転サヨナラ&巨人のリーグ優勝が決定。チーム内外から尊敬を集める名手・宮本が!? ということで、モヤモヤする幕切れとなった。

◎他力優勝篇
優勝マジックの関係上起こる「他力優勝」という展開もなんだかやりきれない。2002年、巨人がマジック1で迎えた甲子園での阪神戦の途中で2位の中日が敗れ、巨人の優勝が決定。巨人としては勝ってスッキリ優勝を祝いたかったが、延長12回までもつれた挙げ句、最後は巨人の前田幸長が暴投してサヨナラ負け。阪神ファンが勝利に沸くなかで原 辰徳監督が胴上げされるという、なんともシュールな状況が生まれた。

◎事件・抗議篇
今回の「西岡守備妨害」での優勝がモヤモヤしたのは、喜ぶソフトバンクナインの脇で阪神・和田 豊監督の抗議が続いたのもひとつの要因といえる。そんな「抗議」がもたらしたモヤモヤ優勝といえば、1978年の日本シリーズ、ヤクルト対阪急の第7戦がある。

6回にヤクルト・大杉勝男の放ったレフトポール際の大飛球がホームランかファウルかで大揉めに。阪急・上田利治監督の抗議が1時間19分にも及び、コミッショナーが仲裁に入ったことでも話題になった。試合は結局、ヤクルトが4-0で勝利し、球団創立29年目で初の日本一に。長時間の抗議で体が冷えきった阪急ナインには逆転する力は残されていなかったが、一番寒かったのは待たされた観客だったのでは? スタンドではファン同士も揉み合いになり、ヤクルトベンチ裏ではなぜか水道管が破裂して水浸しになるなど、球場全体がおかしな雰囲気となっていた。

揉めた優勝といえば、1973年の巨人対阪神も有名だ。この試合、阪神は引き分けでもリーグ優勝、一方の巨人は勝ち以外に優勝の道はないという展開。舞台が甲子園球場だったこともあり、阪神が圧倒的に有利と見られていた。ところが、試合は9-0で巨人のワンサイドゲームになり、優勝を期待していた阪神ファンがグラウンドになだれ込み暴徒化。あの王 貞治もファンから暴力を振るわれた。球場での胴上げは中止され、川上哲治監督の胴上げは宿舎でひっそりと行われることに。この寂しい優勝シーンが、巨人栄光のV9最後のリーグ制覇となった。

こうして振り返ると、巨人絡みのエピソードが目立つ。もっともそれは、毎年のように優勝争いを演じる常勝チームだからこそ、であるのは間違いないだろう。今後も感動の名場面と同じぐらい、“珍事”にも注目してみたい。
(オグマナオト)

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