井端はチャラい?ウケ狙い登場曲も増加中

プロ野球「選手登場曲」が面白すぎ

2015.05.06 WED


堅実なプレーでチームを支える井端弘和(中日~巨人)だが…? (C)時事通信
大谷翔平(北海道日本ハム)の開幕5連勝(4月28日時点)、日本球界に復帰した黒田博樹(広島)の「男気劇場」などで盛り上がる2015年のプロ野球…。だが、「最近球場に行っていない」という方は、いまやプロ野球の演出に欠かせなくなったものがあるのをご存じだろうか。

それは投手の登板時や打者が打席に入るときに流れる「登場曲」。清原和博(元巨人など)の「とんぼ」は有名だが、ほかにも選手の代名詞となっている曲が少なくないのだ。最近のプロ野球ではどんな曲が選手やファンに人気なのか? 野球文化評論家・スージー鈴木氏の解説とともに「ジャンル別」に紹介しよう。

●「球場が一体となって盛り上がる」系
盛り上がるという意味で選手やファンの間で人気が高いのは、タオルを振って応援できるようなにぎやかな曲や、球場全体で合唱できる曲だという。坂本勇人(巨人)などが使用するGReeeeNの「キセキ」、サブロー(千葉ロッテ)が使用するゆずの「栄光の架橋」、T-岡田(オリックス)や荒波 翔(横浜DeNA)などが使用するケツメイシの「カーニバル」がその代表だ。

「僕が好きなのは関本賢太郎(阪神)の登場曲、ポルノグラフティの『Century Lovers』ですね。甲子園では、この曲の『♪エーヴィバーディ セイ』という部分に合わせて球場全体が『せ・き・も・と!』とコールし、すごく盛り上がります」(スージー鈴木氏・以下同)

さらに、上原浩治(レッドソックス)や澤村拓一(巨人)などが使用するDarudeの「Sandstorm」というサイバートランスも盛り上がる登場曲の定番。レッドソックスの本拠地では、クローザーの上原がこの曲に乗ってマウンドに向かうと、ファンが手拍子や指笛を鳴らして大騒ぎ。球場全体が揺れるほど盛り上がるのだ。

●新定番!? “オラオラ系”
近年、登場曲の新定番といえそうなのが、EXILE、三代目 J Soul Brothers、湘南乃風、FUNKY MONKEY BABYS、AK-69など、“オラオラ系”とも呼ばれる男臭いアーティストの曲。EXILE系は15人以上、湘南乃風とFUNKY MONKEY BABYSの曲はそれぞれ10人の選手が使用している。なかでも、今季人気なのが三代目 J Soul Brothersの「R.Y.U.S.E.I」。久保康友(横浜DeNA)など5~6人の選手が使用している。

「いつの時代もヤンキー文化は根強いですからね。音楽でいうとキャロルや横浜銀蝿などの不良・ツッパリ路線がEXILEなどに受け継がれ、それが野球選手のなかに息づくヤンキー文化と結びついたんでしょう。FUNKY MONKEY BABYSが人気なのは『熱闘甲子園』のテーマソングだったことも大きい」

●「こだわりのオリジナル」系
日本復帰に合わせてB’zが書き下ろした曲「RED」を使用する黒田博樹(広島)を筆頭に、アーティストから提供されたオリジナル曲を使用する選手も少なくない。

「山崎武司(元中日など)は、ダイヤモンド☆ユカイによる『babeなタケシ』というオリジナル曲を使っていました。この『babe』とはベーブ・ルースに由来するそうです。また、ナックルボールを操り、中継ぎ左腕として活躍した前田幸長(元中日、巨人など)の巨人時代の登場曲は大滝詠一の『恋のナックルボール』でしたが、実際に使用されていたのは大滝が前田のために作ったオリジナルの音源。原曲ではイントロ部分に『カキーン!』という打球音が入っているんですが、縁起が悪いということで大御所・大滝がわざわざその音を抜いてリミックスしたんです。にもかかわらず、巨人時代は“カキーン!”とナックルを痛打されることも多かったという(笑)」

●ウケ狙い? 面白系
イチロー(マーリンズ)が一時期、登場曲に石川さゆりの「天城越え」を使用していたのを覚えている人もいるはず。こうした意外性ある曲を使っている選手もけっこういる。大和(阪神)の登場曲は自分の名前に引っかけて「宇宙戦艦ヤマト」。松山竜平(広島)は顔がアンパンマンに似ているということで「アンパンマンのマーチ」。細川 亨(福岡ソフトバンク)はなぜか氷川きよしの「きよしのズンドコ節」、荒木雅博(中日)は一世風靡セピアの「前略、道の上より」という面白系の選曲だ。

「中日勢は以前から一種独特の選曲が多い。朝倉健太は地元ラジオ番組の投票で登場曲が東邦高校の校歌に決まったんですが、本人が拒否。それで、“朝倉といえば漫画『タッチ』の朝倉 南”という理由で岩崎良美の『タッチ』に(笑)。さらに、独特な選曲の代表は井端弘和(中日~巨人)でしょう。彼はいぶし銀タイプの選手なのに、登場曲は氣志團の『ワンナイトカーニバル』、DJ OZMAの『アゲアゲEVERY騎士』、現在はFUNKY MONKEY BABYSというチャラい曲ばかり。一時期はビートルズの『While My Guitar Gently Weeps』という不思議な登場曲も使っていました。中日勢の登場曲が奇妙すぎるというのは野球ファン定番のネタです(笑)」

プロ野球の魅力はスター選手の活躍や試合内容だけではなく、音楽にもあるのだ。興味を持った人はぜひ、球場に足を運んで確認してみてほしい。
(真屋キヨシ/清談社)

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