「ひとりゲッツー」も? 広島・野間だけじゃない!

球界“珍幕切れ”試合 3選

2015.06.12 FRI


冒頭の広島対巨人戦のケースのほかにも、スタジアムに猫が乱入(DeNA対広島戦)、塁審に打球が直撃して進塁したランナーが戻される(ソフトバンク対DeNA戦)など、珍プレーが続出している今季のプロ野球… 写真/PIXTA
今年5月4日のプロ野球・広島対巨人戦で、珍プレーで試合が終わるという事態が起き、話題になった。野球には、ノーアウトまたは1アウトで、ランナー1、2塁か満塁の時、内野フライを打ち上げると、審判の判断によって打者がアウトになる“インフィールドフライ”という複雑なルールがある。今回の試合は、そのインフィールドフライをめぐるプレーで広島に得点が入り、サヨナラ勝ちを収めたのだが…実は、今回と同じケースは実に24年ぶりという、かなり珍しいものだったのだ。

「あれで点が入ったの…??」と、誰もが一瞬混乱してしまう珍しい幕切れだったが、調べてみたところ、他にも「こんな終わり方あるの!?」と思うようなゲームセットの例があることが判明! そんな“球界・珍幕切れ試合”をご紹介しよう。

■珍幕切れ1 守備妨害で“ひとりゲッツー”?
2014年7月23日 日本ハム対オリックス戦 9回表1アウト1塁 日本ハム攻撃の場面

1点を追う日本ハムは、2ストライクからヒットエンドランをしかけるも、打者・西川遥輝はボールをバットに当てられず空振り三振。オリックスの捕手・伊藤光は走りだしていたランナーを刺すため2塁に送球する。しかしそのボールが、空振り後にバランスを崩した西川のバットに直撃。これが“守備妨害”と判定される。結果、西川は三振だけでなく、守備妨害でランナーもアウトにしてしまい、まさに“ひとりゲッツー”状態に…。一発が出れば逆転の場面で、あっけなく試合を終わらせてしまったのだ。

■珍幕切れ2 打球はファールなのにサヨナラに!?
2006年9月7日 横浜対広島戦 10回裏2アウト満塁 横浜攻撃の場面

序盤からシーソーゲームの展開のまま、延長戦に突入したこのゲーム。横浜は満塁のチャンスを作り、打席には佐伯貴弘。広島の投手が投げた4球目をカットし、打球はファールゾーンへ。だがスイングの際、捕手・石原慶幸のミットがバットに当たっており、球審は“打撃妨害”を宣告。佐伯が1塁へ進む権利を得たため、3塁走者も押し出しでホームイン。打球はファールだったにもかかわらず横浜がサヨナラ勝ちを決めるという、不思議な幕切れとなった。

ちなみに、打撃妨害で決着が着いた試合は、プロ野球80年の歴史でも3試合(!)しかないらしい。記録に名前を残せたという意味では、石原はラッキーだったのかも?

また、日本のプロ野球に限らず、メジャーリーグでも“珍幕切れ”は起こっていた。

■珍幕切れ3 連鎖した!? 1日に2回も打球が…
2015年5月2日 ジャイアンツ対エンゼルス戦 9回表2アウト1、3塁/ドジャース対ダイヤモンドバックス戦 9回表2アウト1塁

ジャイアンツ対エンゼルス戦では、エンゼルスが1点を追う場面で、打者・ジョイスの放った痛烈な打球が一塁走者に直撃し、守備妨害で試合終了。また、その数時間後のドジャース対ダイヤモンドバックス戦でも、9回に打球がランナーに当たり、エンゼルスと同じ形でゲームセット。守備妨害で試合が終わるだけでも珍しいが、それが1日のうちに2回も起きたのだ!

「私は長年野球の試合をチェックしていますが、毎日観ていると驚くべき“珍幕切れ”に出会うことがあります。そんな珍しいプレーがあったら、一度ルールブックをチェックして、自分なりに考えてみましょう。そうすれば、ただ勝った、負けた、だけではない野球の奥深い面白さを発見するきっかけになると思います」

こう語ってくれたのは、元プロ野球公式記録員で、『週刊ベースボール』(ベースボールマガジン社)で連載「千葉功の記録の手帳」を50年以上続けている千葉 功さん。

野球が“筋書きのないドラマ”とよくいわれるのも、こんな誰もが予想できない幕切れが起こるからこそなのかも…? これから観戦の際には、ルールブックが手放せなくなりそうだ。
(アオキユウ/short cut)

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト