わざわざ足を運ぶ価値あり!満足度は保証付き

テーマパーク感覚で楽しい!個性派ミュージアムBEST10

2016.08.24 WED


旅のついでに美術館に立ち寄ることはあっても、美術館見学そのものを目的に旅をする…という人は少数派かもしれない。しかし、全国の美術館情報を網羅する情報サイト「インターネットミュージアム」の編集長・古川幹夫さんいわく「芸術鑑賞と身構えなくても十分に楽しめる美術館は、日本各地に意外とあるんです」とのこと。

そこで、珍しい観光スポットへ遊びに行くような感覚で楽しめる、知る人ぞ知るユニークな美術館ベスト10を、古川さんに紹介してもらった。

●1)アサヒビール大山崎山荘美術館(京都府)


アサヒ
「モネやルノワールなど西洋名画も名品がそろっていますが、何といっても注目は本館の建物。関西の実業家・加賀正太郎の別荘として約100年前から20年かけて建設された英国風の建築で、老朽化のために取り壊されるところでしたが、美術館として再生しました。増設された2つの新棟も、安藤忠雄さんによる設計です」

所在地:京都府乙訓郡大山崎町銭原5-3
営業時間:10~17時(入館は16時半まで)
休館日:月曜(祝日の場合は翌平日)、年末年始、臨時休館日。臨時の休館日は公式ページをチェック
見学所要時間目安:展示のみ見学で1時間、喫茶・庭園を楽しむなら少なくとも1時間半
URL:http://www.asahibeer-oyamazaki.com/

●2)アーツ前橋(群馬県)


アーツ前橋
「47都道府県の県庁所在地の中で、唯一公立の美術館や博物館がなかった群馬県前橋市に、2013年に開館した新しい美術館。白い曲面に覆われた特徴的な外観は、元は西武百貨店の別館だった建物をリノベーションしたもの。エスカレーターがあった場所が吹き抜けになるなどユニークな内装も魅力のひとつで、建築や空間デザインの賞を受賞するなど高く評価されています」

所在地:群馬県前橋市千代田町5-1-16
営業時間:11~19時(入場は18時半まで)
休館日:水曜(水曜日が祝日・振替休日の場合はその翌日)、年末年始(12月28日~1月4日)
見学所要時間目安:60~90分程度
URL:https://www.artsmaebashi.jp/

●3)足立美術館(島根県)



「所蔵作品は近代日本画が中心で、なかでも横山大観の作品は質・量ともに充実していますが、特に有名なのは広大な日本庭園。創設者の足立全康は『庭園もまた一幅の絵画である』と語るなど庭園に強い思い入れがあり、四季折々の風景は実に見事。米国の日本庭園専門誌のランキングで、桂離宮などを抑えて13年連続で日本一を獲得しています。フランスの旅行ガイドブック『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』でも最高評価の三つ星です」

所在地:島根県安来市古川町320
営業時間:9~17時半(10~3月は17時まで)
休館日:年中無休(新館のみ展示替えのため休館日あり)
見学所要時間目安:2時間以上を推奨
URL:http://www.adachi-museum.or.jp/

●4)岡田美術館(神奈川県)


岡田美術館
「展示室が広大で、一般的な美術館の展示ケースは200mほどですが、岡田美術館は700mもあり、私立美術館としては日本一。また、風神雷神をあしらった建物外観はインパクトが強く、箱根にふさわしく足湯も併設しています。喜多川歌麿『深川の雪』や、伊藤若冲『孔雀鳳凰図』など、長らく所在不明だった作品を次々に収集するなど、活動も精力的。小さなコーナーですが、18禁で春画も常時展示しています」

所在地:神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1
営業時間:9~17時(入館は16時半まで)
休館日:年末年始休館(12月31日、1月1日)、展示替えのため臨時休館あり
その他詳細スケジュールは公式ページを参照
見学所要時間目安:1時間半以上を推奨
URL:http://www.okada-museum.com/

●5)MIHO MUSEUM(ミホミュージアム)(滋賀県)


MIHO
「JR石山駅からバスで50分の山中という立地ですが、古代オリエントから日本古美術まで幅広いコレクションには定評があります。周辺環境を守るため建物の8割を地下に埋設した珍しい建築は、ルーヴル美術館のガラスピラミッドを設計した建築界の巨匠、I・M・ペイによる設計です。チケット売場から美術館棟へは、桜並木、トンネル、吊り橋を通って行きます。送迎の電気自動車が走っていますが、天気がいい日は徒歩がオススメ」

所在地:滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
営業時間:10~17時
休館日:月曜休館(祝日の場合翌平日) 春・夏・秋の季節開館
見学所要時間目安:アプローチが500mあるため、到着から出発まで1時間半以上を推奨
URL:http://miho.jp

●6)奈良国立博物館(奈良県)


奈良
「日本にある4つの国立博物館(東京・京都・奈良・九州)の中で一番規模の小さい博物館ですが、いつ行っても仏教美術は見どころたっぷり。旧帝国奈良博物館本館で、重要文化財に指定されている『なら仏像館』は、この4月に展示室を大幅に改装。照明はLEDに、ガラスケースも反射が少なくなるなどグレードアップした館内には、常時100体近くの仏像が展示されており、さながら『仏像の聖地』といったところ」

所在地:奈良市登大路町50番地
営業時間:9時半~17時
休館日:月曜休館(休日の場合はその翌日。連休の場合は終了後の翌日)
その他詳細スケジュールは公式ページでにて
見学所要時間目安:なら仏像館の名品展のみ見学の場合30分~1時間程度、特別展なども合わせた全体で2時間以上を推奨
URL:http://www.narahaku.go.jp/

●7)安曇野ちひろ美術館(長野県)


ちひろ
「モデルなしで10カ月と1歳の赤ちゃんを描き分けるという驚異的な画力を持つ絵本画家・いわさきちひろの作品を中心に紹介する美術館。練馬区にある『ちひろ美術館・東京』の姉妹館ですが、ちひろの自邸を再利用した東京に比べて広々とした建物と、周辺に広がる安曇野ちひろ公園は、子ども連れにもピッタリ。現館長が黒柳徹子さんということもあり、今年7月23日には公園の一角に『トットちゃん広場』も整備されました」

所在地:長野県北安曇郡松川村西原3358-24
営業時間:9~17時(GW・お盆は18時まで)
休館日:第2・4水曜休館(祝休日は開館、翌平日休館)※GW・2016年7月15日~9月27日は無休、冬期休館 12月1日~2月末日
その他詳細スケジュールは公式ページで
見学所要時間目安:1時間半以上を推奨
URL:http://www.chihiro.jp/azumino/

●8)大塚国際美術館(徳島県)


大塚国際
「大塚グループのひとつ・大塚オーミ陶業の技術により、世界中の名画をオリジナルと同じ大きさで陶板に再現して展示する美術館。原画は一つも展示されていませんが、ミケランジェロ『最後の審判』を環境空間ごと立体再現したシスティーナ・ホールなど、大規模な展示手法も含めて極めて満足度が高いと評判です。作品は1000点以上。鑑賞ルートは約4kmもあるので、歩きやすい靴をお忘れなく」

所在地:徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字福池65-1
営業時間:9時半~17時(入館は16時まで)
休館日:月曜休館(祝日の場合は翌日)、8月無休
その他詳細スケジュールは公式ページで
見学所要時間目安: 館内を歩くだけで1時間以上かかるため、3時間以上を推奨
URL:http://o-museum.or.jp/

●9)大原美術館(岡山県)


大原
「戦前の1930年に開館した、西洋美術を展示する美術館としては日本最古の私立美術館。倉敷の町並保存地区『倉敷美観地区』にあり、風光明媚な周辺環境です。倉敷の実業家・大原孫三郎が洋画家・児島虎次郎に西洋画の収集を依頼し、モネから直接作品を購入したり、ルノワールに制作を依頼したりするなど、所蔵作の質の高さは折り紙付き。中でもエル・グレコによる『受胎告知』は、日本にあるのが奇跡といわれる傑作です」

所在地:岡山県倉敷市中央1-1-15
営業スケジュール:9~17時(入館は16時半まで)
休館日:月曜休館、12月27日~31日休館、7月下旬~8月と10月は無休
見学所要時間目安:1時間半程度
URL:http://www.ohara.or.jp/

●10)伊豆の長八美術館(静岡県)


伊豆の長八
「西伊豆の松崎町にある、“伊豆の長八”こと入江長八の業績を残す美術館。入江長八は江戸時代末期から明治時代にかけて活躍した左官の名人。美術館では鏝(コテ)で描く『漆喰鏝絵』の作品を多数展示しています。左官の技術を用いたユニークな建物は必見。美術館がある松崎町には、壁面に漆喰をかまぼこ型に盛り付けて塗る『なまこ壁』」も残っているので、周辺の散策も楽しいですよ」

所在地:静岡県賀茂郡松崎町松崎23-
営業スケジュール:9~17時
休館日:無休
見学所要時間目安:約40分
URL:http://www.izu-matsuzaki.com/publics/index/69/

「どんな地方でも必ず美術館があるのは日本ならでは。絵なんて最初はわからないのが当たり前なので、好きか嫌いか、くらいの気軽さで楽しめばいいんです。展示品に興味を持ったら、学芸員に質問すると裏話なんかも教えてくれますよ」と古川さん。アートに興味がある人もない人も、これから訪れる芸術の秋の旅行先として、ユニークな美術館をチェックしてみて!
(有栖川匠)

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