リアルさ、空力デザイン、親しみやすさを追求

ブーム再燃「懐かし玩具」の進化を知っているか?

2016.08.06 SAT


タフなコースも走破するミニ四駆「エアロアバンテ」。ARシャーシを採用し、空力性能にすぐれた特徴をもつ
子供の頃に遊んだプラレール。部屋いっぱいにレールをつなげて列車を走らせる。鉄橋や踏切などもあり、臨場感に満ち満ちていた――。

しかし、子供や甥っ子がいるという人を除いてはしばらく遊んでいない人も多いだろう。プラレールの誕生は1959年だが、それから57年経った今、かなりの進化を遂げているのだ。

●リアルな鉄道の動きを追求する新システム


画期的なシリーズ「プラレールアドバンス」が発売されたのは2011年のこと。実際の鉄道と同じ構造を追求し、従来のレールを複線として使用し、ギリギリのすれ違い走行が可能になった。2014年には赤外線で車両の走行を遠隔操作できる「アドバンスコントロールシステム」(税別5000円)を発表。

さらに、今年6月には同シリーズに複数の車両の動きが連動する「アドバンスリンクシステム」を搭載した『連続発車ステーション』が導入された。何やら難解なネーミングだが、どこがどう進化したのか、発売元のタカラトミーに聞いてみた。

「車両同士の衝突を防ぐセンサーによって、1つの車線上に複数の車両を走らせることができるようになりました。これはプラレールの長い歴史の中で初めての技術。同システムを搭載した商品は第1弾の『H5系新幹線・連続発車ステーションセット』(税別6500円)を皮切りに、今後も随時登場予定です」(プラレール企画部・檜垣真一郎さん)

檜垣さんによれば、電車をダイヤ通りに運行させる運転士の気分が味わえるそうだ。常に新しいチャレンジを続けることで、プラレールシリーズは今年5月までに累計1億5500万個以上を売り上げている。
一車線上に複数の車両が走るのは歴史的な快挙

●ミニ四駆の進化は“シャーシ”にアリ


進化している「懐かし玩具」は他にもあった。たとえば、ミニ四駆。

「初代ミニ四駆の発売は1982年。当時40代後半を迎えた田宮俊作社長(現会長)が老眼になり、プラモデルより組み立てが簡単でラジコンカーより安価な動力模型を作ろうと思ったのが開発のきっかけです」(タミヤミニ四駆広報・上田琢磨さん)という裏話も面白いが、これまでに一番進化したパーツはシャーシ(車体の駆動構造)だという。

「最新版のシャーシは『MAシャーシ』と『ARシャーシ』。それぞれ、低く構えたレーシングスタイルで空力を追求し、さらに整備性、剛性、拡張性など、現代のミニ四駆レースに必要な要素を兼ね備えたものです」(上田さん)

「ジャパンカップ2016」など、現在の公認競技会で展開されている難易度の高いコースにも対応できるスーパーマシンなのだ。現在、首都圏の大会では3000人以上のミニ四駆愛好家がレースを楽しんでいる。

タフなコースも走破するミニ四駆「エアロアバンテ」。ARシャーシを採用し、空力性能にすぐれた特徴をもつ

●“けん玉”は難易度の調整が可能に


最後に「ザ・懐かしの玩具」ともいえるけん玉。「えっ、進化しようがないじゃん」という声も聞こえてきそうだが、最新形は2014年にバンダイが発売した「ケンダマクロス」シリーズ。

「最大の特徴は、伝統的なけん玉に『クロス』、つまりカスタマイズの要素を取り入れたこと。玉を受けるカップの大きさを組み替えて、自分のレベルに合った技が決められるようになりました」(プレイトイ事業部・宮地俊輔さん)

つまり、標準より大きなカップを取り付ければ、名人並みの技ができるかもしれないということだ。ここまでくると何でもアリみたいな感じもするが、これによってファンが増え、発売2年余りで約64万個を出荷したという。

今年6月には“究極に やりやすいけん玉”という触れ込みで「ケンダマクロス極」(税別2500円)も登場。カップは大きくなり、穴の奥のグリップ度(玉の落ちにくさ)も増している。

「大会も盛り上がっており、今年3月に川崎で開催された日本一決定戦には1000人近くのお客様が訪れ、会場は熱気に包まれました」(宮地さん)

ストリートけん玉の最新形「ケンダマクロス極」。かつてより彩りも華やかに、かつカジュアルになっている
小さなモンスターを集めるスマホゲームもいいが、子供の頃に遊んだ「懐かしの玩具」が進化した様もぜひ体感してみてほしい。

(石原たきび)

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