進化するスポーツ界のデータ分析

データをビジネスにする会社、データスタジアムって何だ?

2004.08.05 THU

テレビのプロ野球中継を観ていると、「左投手が投げた内角球に対する打率」といった、やけに細かいデータが画面に出ることがある。「これって、いったい誰が調べてるの?」。実は、こうしたデータの提供をビジネスにしている会社があるのだ。

名前はデータスタジアム。10年前、その前身である会社は、ゴルフのスウィング解析ソフトの開発・販売などを手がけていた。プロ野球界にも人脈があった創業者の片山宗臣氏は、彼らと交流を深めるなかで、試合の采配は首脳陣の経験や直感に頼る部分が大きいことを知る。そこで、実際に球場で試合を観戦しながら、ひとつひとつのプレイをこと細かにコンピュータに入力。選手のプレイや結果を分析する、独自のソフトを開発した。

それを持っていくつかの球団に打診したところ、興味を示したのが95年の千葉ロッテ監督、ボビー・バレンタイン。全試合の分析データを無償で提供した結果、チームの成績は急上昇。翌年から5球団と正式に契約を結ぶ。今ではセ・パ合わせて8球団が採用。また、100を超えるアマチュアチームも導入しているという。「入力はキーボードではなくペンタッチ方式。抽出するデータも数字に加えて、色分けした円グラフで表すなど、操作性や画面のわかりやすさも受け入れられた要因の一つでしょう」(野球担当・行木茂満氏)

その後、雑誌やテレビ局など、各種メディアにもデータを提供。現在ではサッカーのデータ分析にも乗り出している。昨シーズン以降、ステージ3連覇を成し遂げた横浜・Fマリノスの強さの裏にも、このソフトの存在があることをご存じだろうか。

「うーん、これは4番打者一人分の価値があるよ」とは、プレゼン時に星野仙一氏がもらした言葉。アナログな精神論ばかりが表に出がちなスポーツ界だが、その裏では激しい情報戦が繰り広げられている。データスタジアムは、その陰の主役ともいえる存在なのだ。

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