NHK杯日本勢ワンツーフィニッシュ!

荒川静香に安藤美姫。女子フィギュア躍進の秘密

2004.11.25 THU

1週間前に新しくしたスケート靴が合わず、当日の朝になって出場を決めた04年世界チャンピオンの荒川静香が、「技術要素を追うのが精いっぱいだった」とはいうが、ショートプログラムは完璧な演技でダントツ1位。翌日のフリーでは3回転ジャンプで転倒しながらも逃げ切って優勝。一方、右肩の故障もあって調子が上がらず、ショートプログラムでは3位だった安藤美姫も、一転して躍動感あふれる演技をしたフリーでは1位の得点を獲得して総合で2位に浮上。11月4日からのフィギュアスケート・グランプリシリーズNHK杯は、金・銀独占で日本勢の勢いを見せつける結果となった。

もはや、世界選手権や五輪の代表になるのは世界で最も厳しい状況ともいえる日本の女子フィギュアスケート。その活況の要因は、今年で14回目になる有望新人発掘合宿と、有望選手はジュニアより年下のノービス時代から積極的に海外派遣をする強化体制の充実だ。その結果、派遣選手の90%が3位以内に入る成績を残し、99年から出場選手の年齢制限枠をなくした全日本選手権は、02年大会には女子シングルスの上位10人中、ジュニアとノービスの選手が6割をしめた。さらに今季のジュニア・グランプリでは、14歳の浅田真央のランキング1位を筆頭に4人が6位以内に入り、ジュニア・グランプリ・ファイナル出場8人中半数を日本勢が占める状態だ。

そんな進化を遂げる若手のなかで、今、最も注目されているのが02年に公式試合女子選手初の、4回転サルコウを成功させた安藤だ。16歳になった昨季は全日本選手権で優勝し、シニア初の国際大会だった世界選手権でも4位になった。難易度の高いジャンプが持ち味で、今季から改正された採点システムでも高得点獲得の可能性は高い。NHK杯で2位になった後も「フリーは100%に近い演技はできたが、もっとスピード感のある滑りをしたい」と不満げ。彼女の演技が更なる躍動感を得た時、女王の座はグッと近づくはずだ。

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