野球好きの男が私財を投げうって作った

50年前のプロ野球新球団高橋ユニオンズって知ってる?

2004.12.09 THU

ようやく来年の体制が見えてきたプロ野球。やはり注目は新規参入の楽天イーグルス。ドラフトで明大の一場投手を獲得し、期待も高まっています。なにしろ買収でなく新規参入するのは50年ぶりの出来事。ところで、その50年前に新規加入を果たした「高橋ユニオンズ」って球団をご存知ですか?

今から51年前の1953年。当時のプロ野球は、セ・リーグ8球団、パ・リーグ7球団という、ちょっと妙な体制でした。困っていたのは試合編成が難しい、奇数のパリーグ。そこで解決策として1球団増が議題となり、高橋龍太郎という人に話が持ちかけられます。当時78歳だった氏は、戦前に大日本麦酒株式会社の社長を務め「日本のビールの父」と呼ばれた財界の超大物。そしてこの方、戦時中に奇しくも「イーグルス」という球団に個人的に出資したほどの野球好きでした。相談を受けた氏は私財を投げうち、新規参入を決意します。そこで生まれたのが「高橋ユニオンズ」。翌年、つまり今から50年前、こうして8チーム制のパリーグが始まったのです。しかし、ユニオンズに集まった選手が良くありません。集まったのは、ピークを過ぎたベテランか、酒好きで手がつけられない選手、もしくはその両方に当てはまる選手ばかり…。しかも悪い事に、球団オーナーは「日本のビールの父」。遠征で酒好きな選手たちがお店に行くと、各地で手厚過ぎるもてなしが…。それじゃ勝てるわけがありません。最初の年は6位、2年目は1位と57ゲーム差の最下位。3年目も同様。在籍していた選手の証言では、観客がベンチの人数より少ない試合もあったとか。

結局、高橋ユニオンズは3シーズンで吸収合併されました。でも、オーナーの高橋氏は、どんなに負けても球場に足を運んだそうです。野球への愛が溢れるオーナーだったのでしょう。来季の楽天イーグルス&ソフトバンクホークス、そして三木谷氏&孫氏、両オーナーはどうなるのか? 注目です。

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