プロ野球「黒い霧事件」を知ってますか?

永久失格処分の名投手が36年の時を経て帰ってくる!?

2005.03.10 THU

先日、プロ野球実行委員会で「永久失格選手」の復権を可能にすべく野球協約を改正することが決定したというニュースが報じられた。この決定、実質的には「黒い霧事件」という野球とばくが絡んだ事件で永久失格処分となった元西鉄ライオンズの投手・池永正明氏の復権のため。ここ数年、多くのプロ野球OB、有名人、一般支援者が池永氏の復権を求めて活動してきた努力が実ったのである。しかし、復権運動が盛んになるくらいなら、なぜ池永氏は永久失格という重い処分を受けなくてはいけなかったのか?

「黒い霧事件」の発端は1969年10月8日、西鉄ライオンズの永易投手が野球とばくに絡み八百長行為を行ったという新聞報道だった。調査の結果、永易投手の永久追放が決定。さらに永易投手が他の選手の関与、オートレースの八百長行為についても供述したことで、事件はさらに拡大。出場停止処分や謹慎処分を受ける選手、関係者が続出するという異常事態を招いた。

結局、プロ野球界からは3人の選手に永久失格処分が下されたが、その中の一人が池永氏だった。が、実は池永氏、先輩から八百長を誘われたことは事実だったが、それを拒否している。ただ、金銭を強引に渡され、それを「いずれ返すつもりで」手をつけず自宅に保管してしまったことが命取りとなってしまったのだ。他にも金銭を押しつけられた選手はいたが、彼らはすぐに返却したため、軽い処分で済んでいる。

池永氏は事件発覚当時、まだプロ4年目の22歳。体は小柄ながら甲子園で大活躍し、西鉄に入団。1年目に20勝で新人王、3年目には最多勝。その年も23勝を挙げていた人気選手だったが裁定は覆らず、池永氏は球界を去った。事件後、池永氏はひたすらバー経営の仕事に精進。弁解せず沈黙を守り続けた。そんな姿に心打たれた人々が復権運動を始めたのだ。

復帰申請はオーナー会議の承認を経て、3月17日から受け付け予定。スターの名誉が取り戻される日は近い。

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