高校野球・台頭する新興校の共通点

高校球界でブームを呼ぶ「元女子」に注目だ!

2005.06.23 THU

今年も間近にせまってきた夏の甲子園の各地区大会。毎年、母校や故郷の代表校の行方に夏の訪れと郷愁を感じる人も多いと思われるが、最近、耳慣れぬ高校名が増えていることにお気づきだろうか。実は各都道府県で少子化を背景にした高校の統合や学科改編、付属大学との連携強化などによる校名変更が相次いでいるのだ。その影響で高校球界では今、ある現象が話題を呼んでいる。

それは共通するキーワードを持つ新興強豪校の活躍。今春のセンバツ、創部2年で準優勝を果たした鹿児島の神村学園高校、同じく創部2年で昨年のセンバツを制した愛媛の済美高校、創部4年で甲子園3度出場の石川・遊学館高校。この新進気鋭3校がいずれも「元女子高」だったのである。つまり少子化対策などで共学化に踏み切った私立女子高校が野球部を創部・強化し、短期間で成果をあげているのだ。

確かに他の高校スポーツに比べ、高校野球の人気は段違いに高い。甲子園で活躍すれば校名は一躍全国区。私立校にとってアピール効果などメリットは少なくない。先に挙げた3校以外にも、山形城北(旧山形城北女子)、愛知啓成(旧稲沢女子)、ルーテル学院(熊本・旧九州女学院)、宮崎学園(旧宮崎女子)、聖心ウルスラ学園といった「元女子高」が虎視眈々と初の甲子園を狙っている。

これら「元女子高」勢躍進の原動力が優れた指導者の存在だ。済美を指揮するのは宇和島東高校で全国制覇の経験がある上甲監督。神村学園の長沢監督はアトランタ五輪女子ソフトボール日本代表のヘッドコーチ。遊学館の山本監督はヤンキース・松井の母校である星稜高校の付属中学野球部監督として何度も全国の舞台を踏んでいる。そんな名のある指導者がいるからこそ、創部当初から実力、志の高い選手が集まり、強化もスムーズに行えるのだ。

今夏の甲子園でも「元女子高」勢が上位進出する可能性は十分。それはまた私立校サバイバルの象徴でもある。

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