ゴルフ界の若手は藍、さくらだけじゃない

男子ゴルフ界・希望の星伊藤涼太は世界に通用するか?

2005.10.06 THU

伊藤涼太という名前を聞いたことがあるだろうか?「日本版タイガー・ウッズの再来」と称されるゴルフ界のスーパー中学生である。その伊藤クンの戦績のごく一部を紹介すると、小学校4年生で世界アマ優勝。全米アマでは、タイガーの記録を更新する14歳での史上最年少予選突破。日本のプロツアーに参加すれば、予選通過は当たり前。KBCオーガスタでは6位に入る活躍を見せている。「今の実力でも1シーズン、プロツアーに出場すればシード権はもちろん、勝つことだって夢じゃない」と百戦錬磨の金井清一プロでさえ舌を巻く実力の持ち主である。

なぜそんなに強いのか? その秘密は伊藤クンのコーチであり父である秀昭さんにある。7歳でゴルフを始めた伊藤クンだが、そこに強制は全くなかった。また、ゴルフを始めてからも「基本だけは反復練習させた」というが「あえて飛ばすことへの執着を抑えて、柔らかいシャフトでタイミング良く振ることだけを練習させた」という。さらにゲーム感覚で楽しめるパットとアプローチに練習時間の大半を充て、ゴルフの楽しさは教えたが、小手先のスコアメーク法など、指導したことは全くないという。

「たまたまジュニアのタイトルなどを取ってしまったけれど、それは運が良かっただけ。涼太が大人になった時、良いゴルフができればいい」と秀昭さんは、目先のスコアはもちろん、今の活躍にしても「今後のゴルフにヒントが見つかればいいですね」と、全く結果を求めていない。

日本のスポーツ界は、少年時代は世界最高のレベルにあるが、成人に近づくほど世界から遠ざかっていく傾向にある。それは大人が結果を早く求めたくて、いわば促成栽培のように、勝つためのテクニックだけを子供に詰め込んでしまうからに他ならない。その点、結果を求められず伸び伸びとゴルフをプレーしている伊藤クンだけに、今の大活躍もただの序章に過ぎないのかもしれない。今後がさらに楽しみである。

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