金メダルに続き、アジア新もゲット!

日本記録でも“まだまだ”!?野口みずきの強さと課題とは?

2005.10.20 THU

2時間19分12秒。野口みずきがベルリンマラソン(9月25日)で日本新記録をマークした。従来の日本記録は、渋井陽子が昨年のベルリンで出した2時間19分41秒。気温9度、小雨という絶好のコンディションの中で生まれた記録だ。が、今年のベルリンは気温20度と、想定外の暑さにタイムを阻まれた。

「うれしいですが、もう少し涼しければ、2時間18分台が出たかもしれません」
野口のコメントには“もうちょっと”感が出ていた。それにしても、勝負重視のアテネ五輪で金メダル、タイム狙いのベルリンでアジア新と、野口の勢いは止まらない。 

では、その強さはどこからきているのだろうか。まずはその練習量。ベルリンの前には、標高1800mを超えるスイス・サンモリッツで合宿を行い、1日平均で約40kmを走り込んだ。また、野口は長距離ランナーには珍しく、本格的な筋トレ(デッドリフト、ベンチプレスなど10種目)も取り入れている。マラソンには不向きとされていたストライド走法も、ウエイトで鍛え上げた強い筋肉があるからこそ、ハイスピードで42.195kmを駆け抜けることができるのだ。

そんな野口に、周囲の期待もますますヒートアップ。女子マラソンでは誰も成し遂げたことのない五輪連覇と、P・ラドクリフが持つ世界記録の更新が期待される。

現状ではタイム、勝負強さで、ラドクリフ、ヌデレバ、野口の3人の実力が抜けている。3年後の北京五輪では野口が30歳、ラドクリフが34歳、ヌデレバ35歳と、年齢的には野口が有利。暑さに強い点を考えても、偉業達成の可能性は低くない。しかし世界記録となるとちょっと厳しい。野口とラドクリフのタイム差は3分47秒。10kmあたりで約54秒の開きがあるのだ。1万mのベストを比較すると、野口が31分21秒03、ラドクリフが30分01秒09と圧倒的な差をつけられている。世界最速に挑戦するには、トラック種目で“スピード”を磨く必要がありそうだ。 

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト