理論的には20点突破も夢じゃない?

体操競技の採点方法が変更10点満点が消えるのはなぜ?

2005.11.17 THU

来年の1月1日から施行される体操競技の“10点満点”が廃止される新ルール。昨年のアテネ五輪で採点ミスなどで混乱があったことが変更の契機だが、進歩する技術に対応するため、避けて通れなかったことでもあった。

10点満点だった男子の05年採点の内訳はこうだ。演技の質を見る実施点が5点。最低限要求される難度技、C難度の技3種B3種A4種を満たしていれば与えられる難度点が2.8。各種目ごと終末技を含めて要求されている技のグループ5種を満たせばもらえる要求グループ点0.6。それに難しい技の実施により、D難度0.1からスーパーE難度0.3などが加えられる得点が1.6。その合計が10点だった。だが、鉄棒のスペシャリスト鹿島丈博の演技などは、難度や組み合わせ加点を合計すると1.6点をオーバーし、10.3点程度になる内容だったという。加点の限度があるために10点以下に抑えられていたのだ。

それが新ルールでは10点満点からの減点方式で採点される演技実施点と、演技価値点の合計が演技の得点となる。技の難度は最高難度のFが加わり、価値点0.1点のAから0.6点のFの6種に分類され、実施した技のうち難度の高いものから順番に9要素と終末技の合計得点が演技価値点。単純に計算すれば、完璧な演技で10のF難度の技をミスなくこなせば16点になるが、価値点には難度による得点だけでなく、数種類を組み合わせた連続技による加点もプラスされるため、理論的には20点を超える得点も可能になるという。

それはあくまで計算上の数字だが、関係者は、現在のトップ選手の演技内容を計算すれば最高で14~15点の得点は出るだろうという。しかし、落下の減点が従来の0.5点から0.8点になるなど、ミスや姿勢の不正確さなどによる実施点の減点は逆に厳しくなる。高い技術による高得点が期待される一方、些細なミスでも大差がついてしまう新採点は、選手たちの緊張感をさらに高めるものになりそうだ。

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト