日本主体の新F1チームが誕生!?

鈴木亜久里の見る「夢」は日本モータースポーツ界を救う?

2005.12.01 THU

「日の丸を背負って世界の舞台で戦いたい」。11月1日、東京青山のホンダ本社ビルで記者会見を行った元F1ドライバーの鈴木亜久里はF1チーム設立の決意を力強く語った。ホンダからエンジン供給はもちろん、車体技術も含めた支援を受ける新チームの名称はスーパーアグリ・フォーミュラ1。ドライバーには佐藤琢磨の起用がほぼ確実と見られており、タイヤはブリヂストンを使用、メインスポンサーは未定だが、その有力候補としてソフトバンクの名前がウワサされるなど文字通り「オールジャパン」の陣容で来年3月のデビューを目指している。

「自分のF1チームを持つことが以前からの夢だった」と語っていた亜久里だが、来年の開幕戦までわずか4カ月足らずというこのタイミングで、その「夢」が一気に具体化へと向かった最大の理由はやはり「佐藤琢磨」の存在だろう。BARのシートを失った琢磨の来季をどうするのか? 琢磨の放出を決断したホンダ自身も「ドライバー選択ではあえて日本人を優先しない」というタテマエと、琢磨を失うことによるF1人気低下への危惧、というホンネの間で苦しんでいた。琢磨を中心に国内で再び高まり始めていたF1への関心をここで一気に失うことは、F1のみならず日本モータースポーツ全体にも大きな影響を及ぼすことになる。今回の新チーム計画はこの「ねじれ」を一種のエネルギーとして利用し、亜久里の夢と大型スポンサーの存在とを結びつけることで一気に動き出したのだ。

今やグローバルな自動車メーカーとなったホンダやトヨタが大手を振って「ニッポン・チャチャチャ」というわけにはいかないだろうが、多くのファンはF1でもナショナリズム全開で盛り上がりたいと望んでいるに違いない。亜久里が掲げた「日の丸を背負って…」という旗印が、そうした潜在的な欲求を吸い上げるだけの魅力を持っていることは事実。参戦に向け残された課題は少なくないが、まずはスーパーアグリのお手並み拝見である。

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